新潮文庫<br> 俺俺

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新潮文庫
俺俺

  • 星野 智幸【著】
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  • サイズ 文庫判/ページ数 342p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101164526
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

なりゆきでオレオレ詐欺をした俺は、気付くと別の俺になっていた。やがて俺は果てしなく増殖し……。大江健三郎賞受賞の衝撃作。

なりゆきでオレオレ詐欺をしてしまった俺は、気付いたら別の俺になっていた。上司も俺だし母親も俺、俺ではない俺、俺たち俺俺。俺でありすぎて、もう何が何だかわからない。増殖していく俺に耐えきれず右往左往する俺同士はやがて――。他人との違いが消えた100%の単一世界から、同調圧力が充満するストレスフルな現代社会を笑う、戦慄の「俺」小説! 大江健三郎賞受賞作。

内容説明

なりゆきでオレオレ詐欺をしてしまった俺は、気付いたら別の俺になっていた。上司も俺だし母親も俺、俺ではない俺、俺たち俺俺。俺でありすぎて、もう何が何だかわからない、増殖していく俺に耐えきれず、右往左往する俺同士はやがて―。他人との違いが消えた、100%の単一世界から、同調圧力が充満するストレスフルな現代社会を笑う、戦慄の「俺」小説!大江健三郎賞受賞作。

著者等紹介

星野智幸[ホシノトモユキ]
1965(昭和40)年、アメリカ・ロサンゼルス生れ。早稲田大学第一文学部卒業後、2年半の新聞記者勤めを経て、2年間メキシコへ留学。’97(平成9)年『最後の吐息』で文藝賞、2000年『目覚めよと人魚は歌う』で三島由紀夫賞、’03年『ファンタジスタ』で野間文芸新人賞、’05年『俺俺』で大江健三郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かみぶくろ

142
なかなか含蓄深い現代の風刺劇。他者と分かり合いたいのに分かり合えなくて淋しいから、全員俺に均一化して意思疎通してみたら、今度はやっぱり自己としての俺に戻りたくなる、そうするとまた他者のことが分からなくなる、っていう無限ループ。他者と分かり合えないことも「俺」が社会において完全に代替可能であることも、すごく良く分かるんだけど、なんというか「所与の前提」な気がするから、今更パニくることでもあるまい、とは思った。でも正面から粘っこく描き切っているところに好感。2017/02/17

hit4papa

66
忘れものの他人の携帯で戯れにオレオレ詐欺を働いた主人公。やすやすと金をせしめた途端、被害者の女性が訪れ主人公を息子として扱うようになります。それを契機に、あちこちに自分=俺が増殖しちゃうっていう、自我崩壊不条理小説です。皆んながそろって俺になっちゃって、俺俺というわけですね。姿かたちは別でも、皆が俺だと認識してしまいます。同じ俺なのに、気の合う俺と虫が好かない俺の存在。さてさて、世の中に溢れる俺(俺たち)の運命やいかに。混乱の極みですが、俺のつながりにもうひと工夫欲しいところです。【大江健三郎賞】2018/11/03

さっとる◎

52
これは恐ろしい本。まさに戦慄の俺小説。他人に囲まれた社会にストレスを感じる。誰もがそうだろう。圧倒的に分かり合える「自分」が「他人」だったら。周りみんな俺。ユートピアがひろがる。しかしながら直視したくない自分ってのが、いる。認めたくないあいつも俺。ユートピアかと思えたそこがディストピアに変貌する。他人が自分ではなく他人であること。自明すぎるくらいに自明でありながら、根本的なストレスとなり得るそこに真っ正面から切り込んだ怪作。自分を信用するのは思いの外難しい。しかし誰もがそれを望んでいることに希望はある。2017/04/22

きっしぃ

42
俺が増殖って、バカバカしい話なのかと思ってたら、だいぶ違った。ブラックなのか、シュールなのか、痛々しい気持ちになればいいのか、なんなのか…。うーん…。読んだタイミングが悪かったのもあり、最後流し読みでした…ごめんなさい(´・ω・`)2017/12/04

Tui

42
自分みたいな人や、同じと思える相手といるのは、心地よくて正直ラクちんだ。でももし、周りがそんな俺(私)ばかりだとしたら、そこは果たしてユートピアだろうか。自分みたいな相手を仮に見つけても、自分ではもちろんないから、いずれ相違点が気になってくるだろう。さらに似ている点そのものが嫌いになったら、相手は憎悪と抹消の対象となるだろう。その先にあるものは、推して知るべしだ。似てる似てない、合う合わない、といった主観から自由な付き合いができたら、どれだけ気楽だろう。私の皮膚感覚にとって、えらく切っ先鋭い本でした。2017/10/03

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