新潮文庫
東京少年

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  • サイズ 文庫判/ページ数 377p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784101158402
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

東京都日本橋区にある老舗の跡取り息子。昭和十九年八月、中学進学を控えた国民学校六年生の彼は、級友たちとともに山奥の寒村の寺に学童疎開することになった。閉鎖生活での級友との軋轢、横暴な教師、飢え、東京への望郷の念、友人の死、そして昭和二十年三月十日の大空襲による実家の消失、雪国への再疎開…。多感な少年期を、戦中・戦後に過ごした小林信彦が描く、自伝的作品。

著者等紹介

小林信彦[コバヤシノブヒコ]
1932(昭和7)年、東京・日本橋生れ。「ヒッチコック・マガジン」創刊から編集長を務めた後、作家として独立。主な作品に、『うらなり』(菊池寛賞)、『日本の喜劇人』(芸術選奨新人賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

55
自伝的小説でした。戦争を経験した著者が少年の目線で戦争を描いています。そのせいか、当時の様子がありありと思い浮かびました。戦争を語り継ぐことがあまりなくなった現在だからこそ響くものがありました。2021/06/06

チョッピー

16
著者の書いた色々な文章で「これでもか」とばかりに触れられている「体験」なので、意外性は特に感じませんでしたが、まとまった文章で具体的に語られる箇所箇所で、腑に落ちる部分はありました。著者の「東京」に対する感覚と過去へのルサンチマン(と本人は思っている)は自分が年をとるにつれ、共感が出来ないものへと変わってきていますが、この作品でも改めてその意を強くしました。2016/04/11

tjZero

7
著者の自伝的小説。太平洋戦争末期、北関東への《集団疎開》と新潟への《個人疎開》の日々を描く。教科書や歴史書ではわかりづらい、少年目線での庶民の生活ぶりがヴィヴィッドに綴られる。自分の両親や祖父母の世代がこんな風に激動の時期を生き抜いてきたんだ、と思うと感慨深い。2021/02/12

kokada_jnet

7
小林信彦の自伝小説はすべて「あ、このことが言いたかったのだな」という「恨み言」部分があるが。この本では、戦後の新潟滞在時代の、東京に戻ろうとしない、小林父の優柔不断ぶり。2012/10/19

hide

6
自身の疎開体験を通じて、戦下の日本を少年の視線から描いた貴重な作品。2015/08/24

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