新潮文庫<br> 悲しい色やねん

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新潮文庫
悲しい色やねん

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  • サイズ 文庫判/ページ数 198p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784101158143
  • NDC分類 913.6

内容説明

大阪西成の極道・的場組組長の一人息子的場浩。彼は銀行に就職し、生れながらの性格の良さ、整った容貌で、女性にももて、営業の仕事もうまくこなしていた。そんな順風満帆の浩に一大事件が起こった。組長の父親が引退、組を継ぐはめになったのだ。銀行員から極道に。―人生の表街道を歩いてきた浩が、裏街道にスリップしたとき…。表題作をはじめ4編を収録するオリジナル文庫。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kokada_jnet

65
バラバラの内容の4作が収録された短編集。表題作「悲しい色やねん」は1987年発表で、同題の映画の原作のために無理やり書いた作品でイマイチ。1978年発表の「みずすましの街」は、少年時代に出会った不思議なヤクザ者を描く、著書を代表する名短編。1974年発表の「横になった男」は59年ごろの著者の無職時代を描く作品だが、主人公の「他人に秘めている性癖」がよく、わからない(性的なものなのだろうが)。1959年発表の「消えた動機」は、同じく59年ごろを舞台にした推理小説で、「自分を殺すよう殺し屋に依頼する」話。2021/11/02

背番号10@せばてん。

24
1988年11月10日読了。あらすじは忘却の彼方。(2024年12月16日入力)1988/11/10

東森久利斗

5
「悲しい色やねん(本書)」→ 悲しい色なのだ!、宣言、強調。”悲しい色やね(By 上田正樹) ”→ 悲しい色だねぇ…、つぶやき、同意。似て非なるもの。悲しいのイメージカラー色数値、CMYK:C100/M50/Y0/K0、RGB:R0/G104/B183。本書と関係ないどうでもウンチクで感想逃れ。苦しい・・・、許して・・・。2020/03/12

アーノルド

5
『オヨヨ島の冒険』、『極東セレナーデ』に継ぐ3作品目 作風の相違は明らかで、同一作者だというコトさえ疑ってしまうほど… 3作品の読者層、年齢層は大きく異なりそうに思えてしまうのですが、そういった面から著者の多才さが窺い知れた気がします 収録作で言うと、表題の『悲しい色やねん』が良かったです 哀愁漂う情景が容易に想像でき、そこから汽笛まで聴こえてきそうでした2017/05/09

ゆーいちろー

3
自称長編型作家の、オリジナル短編集である。巻末の収録単行本一覧を確認すると、色々な単行本に、抱き合わせ的に収録されていたことが分かる。おおむね純文学的な作品が収められているが、表題作は不思議な味わいと、寂しさが感じられる好きな作品である。「消えた動機」は作者最初期の作品であり、また奇妙な味のミステリーである。現代の目から見れば、特に目新しい落ちとは言えないだろうが、成立事情を考えれば、こんなものだろうと思う。しかし、当時の感覚からしてみれば、意外に現代的な感覚があるのではないかともおもう。どうだろう?2010/11/07

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