出版社内容情報
京を捨て西国で再起を計る平家一門。混乱する京に入った木曾義仲は、後白河法皇から平家追討の院宣と「朝日将軍」の称号を受ける。
焼こう、一切を焼いて、立ち退こう。京に怒涛の勢いで迫る木曾義仲を前に、平家は戦わずして、京を捨てることを決める。幼帝安徳、その母建礼門院、三種の神器を奉じた宗盛、時忠、教盛、維盛らは、再起を期し、西国に向う。平家を出し抜いた後白河法皇は、今日に入った義仲に平家追討の院宣と「朝日将軍」の称号を与える。得意絶頂の義仲だが法皇は鎌倉の頼朝にも入洛を要請していた。平家一門の都落ちと義仲の入洛、策を巡らす法皇を描く第十一巻。
内容説明
怒涛の勢いで迫る木曾義仲を前に、平家は戦わずして、京を捨てることを決める。幼帝安徳、その母建礼門院、三種の神器を奉じた宗盛、時忠、教盛、維盛らは、再起を期し、西国に向う。平家を出し抜いた後白河法皇は、京に入った義仲に平家追討の院宣と「朝日将軍」の称号を与える。得意絶頂の義仲だが法皇は鎌倉の頼朝にも入洛を要請していた。平家一門の都落ちと義仲の入洛、策を巡らす法皇を描く第十一巻。
著者等紹介
吉川英治[ヨシカワエイジ]
1892‐1962。神奈川県生まれ。船具工、記者などさまざまな職業を経て作家活動に入る。国民文学作家と親しまれ、1960(昭和35)年文化勲章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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姉勤
27
平家の都落ち。一族で拓いた六波羅をも焼き、全てを捨てて西国へ流れる万で数える人々。個々の悲劇と別離の細やかさに比べ、 策もなく入れ替わる様に京へ入城した木曽義仲。その木曽軍に平家追討の宣布を発する後白河院。直前まで、義仲の排除を命じていた同じ口で。世界の征服者であれば既存の権威なぞ壊し、奪い尽くすのが常だが、参議という特権を与えられただけで籠絡され、都合の良い暴力として自由を奪われる。しかし義仲自身ですら制御できないムラっ気が、洛内に無秩序を撒き散らし、やがてそれは義仲自身の破滅へ。2018/10/20
ソングライン
17
京を目前にし、叡山に入る義仲。武力による義仲入京を防ぎえないと判断した宗盛以下平家一門は戦わずして、都落ちし西国へ。滅亡が迫る中、維盛は妻子との別れを決断し、忠度は戦いの合間、書き溜めた和歌を師匠俊成に託し、経正は守覚法親王に頂いた青山の琵琶を返上します。一方、政治に疎く、奔放な義仲は次第に後白河法皇と対立していきます。幼帝安徳と共に都を去る平家の心情が描かれる十一巻です。2019/10/25
ムカルナス
11
木曽義仲が凱旋将軍として入洛した瞬間から破滅への道が始まる。自分こそが前に出たいというのは源氏の体質なのか叔父・行家との仲違いから内部分裂。後白河はそれを手玉にとる一方、義仲には平家追討を命じ頼朝に上洛要請。自分の覇権を確実なものにしたい義仲は表裏のある人々に翻弄され動きがとれない。都の作法にも馴染めず、自分を失い次第に荒れていく義仲を見て巴は「いったい何のために都に上ったのか」とむなしさを感じるようになる。粗野ながらも戦陣にあっては輝きを放っていた義仲が単なる田舎狼藉者になってしまうのは読む方も哀しい。2019/07/07
gushwell
9
平家は戦わずして都を捨て西へ逃れる。清盛が生きていたらやはりそうしたのだろうか?運命の厳しさを感じます。一方、木曽義仲は京に入るも、後白河法皇に阻まれ思うように事は進まない。義仲の器量の問題なのか、法皇の政治力によるものなのか。とにかくこの時代、日本が乱れに乱れたのは後白河法皇に一因があると思う。平家も哀れだが義仲も哀れである。2016/07/16
スー
7
平家が都を捨て西を目指し、代わりに義仲が念願かなって都に入る。浮かれた木曽兵は乱暴狼藉に勤しみ将達は酒宴に明け暮れる。最初から評判が悪く先行き不安。順風満帆に行くかと思っていたが朝廷の面々は一筋縄に行かず義仲を悩ませ、単純な義仲は簡単に手玉に取られる。都落ちした平家も追い詰められるが少しずつ勢力を持ち直し討伐軍を撃退に成功する。義仲は平家と頼朝に挟まれ苦しい立場に。そんな中、巴は京に失望し、かつての田舎暮らしを願うようになる。そして遂に義経と頼朝が動く。2016/09/13




