出版社内容情報
曹操は朝廷で躍進。孫策は江東を平定。群雄が並び立つ中、呂布は次第に追い込まれていく。そして劉備は――。栄華と混戦の第三巻。
董卓亡き後、さらに苦境に陥った帝を助けた曹操は、丞相となり朝廷で躍進。また若き孫策は江東を平定し、小覇王と呼ばれるように。さらに淮南では、強大な勢力を誇る袁術が、自らを帝王と称しはじめる。群雄が並び立つ中、呂布は袁術との同盟を破棄して怒りを買い、曹操にも狙われることに。そして翻弄される劉備の明暗は!? 栄華と混戦の第三巻。
内容説明
董卓亡き後、またもや苦境に陥った帝を助けた曹操は、丞相となり朝廷で躍進。若き孫策は江東を平定し、小覇王と呼ばれるように。さらに淮南では、強大な勢力を誇る袁術が、自らを帝王と称しはじめる。翻弄される劉備の明暗やいかに!?栄華と混戦の第三巻。
著者等紹介
吉川英治[ヨシカワエイジ]
1892‐1962。神奈川県生まれ。船具工、記者などさまざまな職業を経て作家活動に入る。国民文学作家と親しまれ、1960(昭和35)年文化勲章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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chantal(シャンタール)
82
【月イチ吉川英治】「玉さえ持っていれば」と、入れ替わり立ち替わり権力を握った者に翻弄される漢王室。長安から今度は覇権を握りつつある曹操によって、許昌へ遷都する。しかしまだまだ群雄は割拠している。袁紹、袁術、劉表、呂布、孫策に公孫瓚。この名前を見ただけでもワクワクしてしまう!前半の山場、呂布に苦しめられ、翻弄され続けた玄徳が、ついに曹操と手を結び、呂布征伐へ!続きは来月!2021/03/03
オーウェン
46
董卓は消えたが、未だに政権は安定しない日々。 そこへ曹操、劉備、孫権、呂布が覇権を狙おうと動く。 まだ3かんだが曹操が確実に力を付けており、呂布の包囲網が出来つつある。 次巻は呂布の最期だろうか。2023/09/12
ケイ
38
劉備はあまりに人が良すぎて、それを利用されるのが歯痒くて見ていられない。張飛にとってはいかばかりか。若い頃はクールに見えた曹操が、壮年期を迎え、気分にムラが出てきているようだ。思わず弱気になるときなど、日本の戦国武将とは何かが違うと思う。とにかくすぐに人の首が飛ぶ。昨日までは、近しい家来や味方だったものも躊躇わずにはねる。それを躊躇うのが劉備なので、好ましいのだが、この時代には即さないのか…。吉川氏の注釈はあったが、ああいうもてなしはどうしても理解の範疇を超えている。本当に気持ち悪くなった。2013/09/22
ちび\\\\٩( 'ω' )و ////
34
貂蟬の命を賭けた美女連環の計で、魔王董卓を葬り、天下無双の飛将呂布は、裏切りを重ね、袁紹、曹操、劉備らに次第にその羽をもぎ取られて行く。その呂布の最後は部下の裏切りで結末を迎える。小国だった曹操は天子を自国許昌に迎え、その羽を伸ばしていく。孫堅は劉表の謀略で死し、息子孫策は玉璽の力で、袁術から3千の兵を借り、少数精鋭で広大な江東にその野望の手を伸ばしていく。小覇王孫策。呉国のはじまりである。裏切りと躍進と野望の第3巻。2016/10/30
かめりあうさぎ
31
青空文庫にて読了。主に呂布を中心とした様々な攻防が描かれており、彼の性格(目先の利益最優先で、恩や忠義とはほぼ無縁)にイライラしっぱなしでした。ああいう芯のない人間にはなりたくない。終盤はいよいよ追い詰められていく様がなんとも言えず快感。一方、劉備は相変わらずの超絶いい人。大失態を犯した張飛に対してもまぁなんたる温情。呂布の対極ですね。両極端な二人を見ていると、やはり戦に負けたりしつつもバランスが取れていると感じるのは曹操でした。なかなかエグいシーンも多かった一冊でした。2017/08/22
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- 和書
- YUKO MURATA