内容説明
現在のようにPR誌が巷に氾濫していなかった昭和31年に、サントリーの前身である寿屋から『洋酒天国』が創刊された。編集長は開高健。飲んべえたちの“民度向上”をめざしたこの雑誌は〈夜の岩波文庫〉(!?)の異名をとり、評判になった。全61冊の小説。エッセイ・対談・ピンナップ・巻頭言・編集後記などのなかから傑作を選び、昔日の名PR誌の魅力を再現する。
目次
巻頭言集
おとぼけ回想記(薩摩治郎八)
対談傑作選(酒・女・アレコレ―大宅壮一VS佐藤美子;とっておきの話―松尾邦之助VS田付たつ子)
トリス相談室 洋天カウンセラー
ぐらまあ・ふおりいず
目で飲んだ名場面―洋酒天国同人
小説傑作選(喧嘩師ジミイ―谷譲次;さとるの化物―小松左京;角瓶の中の処女―今官一;四十二の目―都筑道夫)
酔族館抄―読者のページ
編集後記抄(開高健他)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
今庄和恵@マチカドホケン室コネクトロン
1
粋ってこういうのを言うんだよね。ヌードピンナップも素晴らしい。大人になったらお酒を飲まなきゃ。2011/06/12
okadaisuk8
0
確かに50年代にこんな雑誌があったら楽しかろう。サントリー(寿屋)が系列のバー限定で配布していた伝説のPR誌からの抜粋版。毎月3000万円相当の小遣いをもらって欧州で豪遊した薩摩治郎八のエッセイは独特の味わい。小松左京や「踊る地平線」の谷譲次らの短編はあんまり酔い過ぎた状態で読むのはもったいない。2016/11/22
あかふく
0
開高健たちが作ってたトリスのPR誌。クスリと。2013/05/11
1977年から
0
1993年
おいどん
0
トリスを売ろうとして、開高さん必死だな。当時のお洒落感覚を感じられる。「サントリークォータリー」とか「酒とつまみ」とか好き。2011/09/09