内容説明
ヨットレースの最中、髪の毛一筋ほどのきわどさで目撃した落雷の恐怖と眩さ。海面下23メートルに広がる豪奢な水中天井桟敷。杭打ち機の何千トンという圧力を跳ね返すぼろぼろのされこうべ。ひとだまを捕獲する男。冷たい雨の夜に出会ったずぶ濡れの奇妙な男。かけ替えのない弟裕次郎の臨終の瞬間。作家の人生の中で鮮烈に輝いた恐ろしくも美しい一瞬をあざやかに切り取った珠玉の掌編40編。
目次
漂流
まだらの紐
同じ男
テニスコートで
落雷
レギュラー
ひとだま
窒素酔い
彼らとの出会い
奇跡
キールオーバー
水中天井桟敷
冬のハーバーで
ナビゲーション
死神
慶良間のマンタ
危険な夏
ケーター島の鮫檻
落水
生死の川
光
鮫と老人
ライター
鬼火
路上の仏
若い夫婦
戦争にいきそこなった子供たち
骨折
人生の時を味わいすぎた男
南島のモロコ
チリの娼館
私は信じるが
新島の人喰い鮫
南の海で
鉄路の上で
父の死んだ日
みえない世界
崖の上の家
冷たい湖で
虹
著者等紹介
石原慎太郎[イシハラシンタロウ]
1932‐2022。神戸市生れ。一橋大在学中の1955(昭和30)年、「太陽の季節」で文学界新人賞受賞。翌年、同作の芥川賞受賞は、その倫理性をめぐって社会的事件となった。’68年、参議院選に全国区から立候補、最高得票で当選。その後、衆議院議員を経て、東京都知事を務める。他の作品に『化石の森』(’70年刊、芸術選奨)、「生還」(’88年刊、平林たい子文学賞)、『弟』(’96年刊、毎日出版文化賞特別賞)等がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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