内容説明
会長室の調査により、次々と明るみに出る不正と乱脈。国民航空は、いまや人の貌をした魑魅魍魎に食いつくされつつあった。会長の国見と恩地はひるまず闘いをつづけるが、政・官・財が癒着する利権の闇は、あまりに深く巧妙に張りめぐらされていた。不正疑惑は閣議決定により闇に葬られ、国見は突如更迭される―。勇気とは、そして良心とは何かを問う壮大なドラマ、いよいよ完結へ!。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
射手座の天使あきちゃん
82
日本航空社内の不条理・傲慢・人間の欲望等を赤裸々に 真相は?、これだけが真実ではないでしょうが、ある局面から見た事実なんでしょうね、甦れ 鶴丸! 私の株を紙屑にしないで(笑)
ぴー
77
ドラマでも見たので最後の結末は知っていたが、いざ小説を最後まで、読んでみるとスケールの大きさに感想がまとまらない。人間の生き方、汚なさ、無念さ、信念など漠然と考えさせられる。ただ一言、この小説には圧倒された。全5巻を購入したので、手元に置いておき、何度も読めるようにしたい。まさに名作だと思いました。2025/03/30
ntahima
74
善悪を際立たせるという小説的手法と事実に取材して再構成するいうノンフィクション的な手法が最後までうまくかみ合わなかったように思える。ただ全5巻を一気に読ませる筆力は確かであり、モデルのある企業小説と割り切れば傑作だと言えるであろう。2009/12/27
つーこ
73
再読。1人の会社員の思いって、こんなにも届かないものなのか。国見会長の誠実さと恩地の熱い思いに感化されて読むこちらも何かが変わることを期待し熱くなったのに、悔しくて無念で虚無感に襲われた。小説のように(小説だけど)正義が勝つとは限らないのが現実なのだ(小説だけど)。これが実話だと思うと本当に恐ろしい。2017/12/29
優希
67
どこまでも鳥肌が立たずにいられない作品でした。フィクションでありながら、ノンフィクションの要素も下敷きにあるようでした。まさかの最後まで救いのないドロドロした展開なんですね。壮大なドラマの完結は悪夢の色彩を放っているように思えました。2022/06/15