新潮文庫<br> 君が手にするはずだった黄金について

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新潮文庫
君が手にするはずだった黄金について

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  • サイズ 文庫判/ページ数 320p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101069715
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

「あなたの人生を円グラフで表現してください」大学院生の僕は、エントリーシートを書くのをやめて、小説というフィクションを書き始める。青山の占い師、80億円を運用する自称凄腕トレーダー、偽ロレックスを腕に巻く漫画家。小説家・小川哲が遭遇する怪しげな人物たちの末路……。成功への渇望と満たされぬ承認欲求の果ての?と真実を描いた、傑作連作短編集。後日譚「革命前夜」を収録。


【目次】

内容説明

「あなたの人生を円グラフで表現してください」大学院生の僕は、エントリーシートを書くのをやめて、小説というフィクションを書き始める。青山の占い師、80億円を運用する自称凄腕トレーダー、偽ロレックスを腕に巻く漫画家。小説家・小川哲が遭遇する怪しげな人物たちの末路…。成功への渇望と満たされぬ承認欲求の果ての嘘と真実を描いた、傑作連作短篇集。後日譚「革命前夜」を収録。

著者等紹介

小川哲[オガワサトシ]
1986(昭和61)年、千葉県生れ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程退学。2015(平成27)年、『ユートロニカのこちら側』でハヤカワSFコンテスト〈大賞〉を受賞しデビュー。’18年、『ゲームの王国』で山本周五郎賞、日本SF大賞を受賞。’22(令和4)年、『地図と拳』で山田風太郎賞を、’23年に同作で直木三十五賞を受賞。同年、『君のクイズ』で日本推理作家協会賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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よっち

27
就活をすることに葛藤する本好きの大学院生と恋模様を描いた冒頭作を皮切りに、作家になった彼が怪しげな人物たちと遭遇する連作短編集。就活のエントリーシートで詰まって小説を書く道を選ぶプロローグに、東日本大震災前日に何をしていたか思い出せない人々、友人の妻が入れ込む青山の占い師、大金を動かす金融トレーダーとなっていた高校時代の友人の炎上、偽ロレックスを巻く漫画家との出会いや受賞エッセイ、後日譚などが収録されていて、いろいろな人との遭遇で波紋を投げかけられ、冷静に考察してゆく彼のありようがとても興味深かったです。2026/06/24

なつくさ

26
初読みの作家さん。小川さん自身を主人公とした私小説風連作短編集。特に大きなことが起きるわけではないが、物語にとても引き込まれ一気に読んでしまいました。表題の短編と漫画家が出てくる短編が好きでした。特別な人になりたかった。誰かに認められたかった。でも、途中でいろんなことに気づいて僕らは大人という歯車になっていく。黄金なんて幻なのだと。ほんの一握りすら手に入らない小さな粒なのだと。ギリ先のことは嫌いになれないが、漫画家はとても嫌い。前者は気持ちがわかるが、後者はスタンスが許せない。とてもおもしろかった。2026/08/21

Shun

26
作家と同名の主人公視点で描かれる連作短編集。大学院に在籍中の小川哲は、既に社会人となった交際相手との関係もあり就活を始めようと発起する。エントリーシートを取り寄せ、自分の人生を円グラフで表現せよという設問で筆を止め哲学的な思索を始めたりと中々進まない。この時点で主人公の人となりや思考の癖が表現されているようで、本作が描かんとしている方向性に興味を抱いた。私小説のようなフィクションを通して描かれる様々な人たち。占い師に傾倒する者や、自称凄腕トレーダーといった虚栄心に人生を振り回される人間たちの業たるや。2026/07/11

イシカミハサミ

19
著者と同名の“小川哲”を主人公とする短編集。 “はず”という語彙について。 はず、ということは、 それを手に入れた未来を想像し、 手に入らなかかった現実が訪れた、ということ。 とある動画で見たところでは、 文字を読めない人間は見たことのない風景について 何かを推定する、ということをしないという。 文字で、虚構を綴る、小説世界で、小川哲が、虚構に出合う、物語。2026/07/31

ひめありす@灯れ松明の火

16
【新潮部2026】丁度作中に登場する楽曲を聴きながら移動中に読んでいたのでびっくりでした。多分この作者の方は私と同世代だと思われます。そう言う空気感。このお話の主人公の小説家の小川さんと仲良くなれそうかというとそうでもなさそうですが自分の脇腹を刺されているような痛さを感じつつ読み終えました。長編も面白いよと友人に勧めて貰ったので折を見て読んでみようと思います。2026/07/28

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