新潮文庫<br> 痴情小説

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新潮文庫
痴情小説

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  • サイズ 文庫判/ページ数 254p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784101064222
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

岡山で生れた女には、東京も、韓国も、ベトナムも、みな異国だった。そんな異国の男との情事のさなか、快感に震える女の肌の裏側で、岡山の地霊は冥く疼きはじめる。官能が高まるほどに、死の匂いを纏わりつかせた、懐かしくも恐ろしい土俗の記憶が溢れてくるのは、なぜ―。自ら惜しみなくエロスを生きる著者だけが探り当てたエロスの最奥。痺れる甘さと蕩ける毒に満たち13篇。

著者等紹介

岩井志麻子[イワイシマコ]
1964(昭和39)年、岡山生れ。少女小説家としてデビュー後、’99(平成11)年「ぼっけえ、きょうてえ」で日本ホラー小説大賞受賞。翌年、作品集『ぼっけえ、きょうてえ』で山本周五郎賞受賞。2002年『チャイ・コイ』で婦人公論文芸賞、『自由戀愛』で島清恋愛文学賞をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

9
ぬめっとしたものがぐちゃぐちゃと底に溜まってて、官能と死と、近いところにある世界でした。2020/10/11

神尾@図書館でバイト中

4
官能は燃え立つ赤い炎のようだと思っていた。けれどここに描き出される官能は、ぶすぶす音をたててくすぶる灰青い炎だ。性と死が組んず解れつ絡まり合って、ゆっくりと沈んでゆく感じ。濃密な内容に、読後ぐわっと疲労感にさえ襲われた。2013/04/20

たんこ

1
灰、青、白など13色の、「まんが悪い」「ふうが悪い」居心地の悪さを抱えた岡山の女たちの、短編集。この荒廃しきった感じったら。2009/09/28

クルミさん

0
こういう官能みがある小説大好きです2020/06/04

準急

0
岡山を土俗とした男女の痴情を彩った短編集。 官能と恐怖、それに伴う罪を主題としている。それらの表裏一体性を強調するため、多くの小話で不倫や異国の男との交わい、金銭的な関係といったエロスとホラーが同時に感じられるからくる出来事をモチーフにしている。 それらから来る冥い感情を、岡山方言で綴ることにより、物語としての緊迫感が強く、読者の心をより重くさせていることからも、筆者の手腕がうかがえる。2019/01/22

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