内容説明
マーク・トウェイン、カレル・チャペック、チェーホフ…世界のすぐれた名作を子供に届けたい―本書の編集に参加していたのは、昭和を代表する作家、翻訳家たち。その努力の成果は、戦前から子供たちだけでなく、大人までも魅了しつづけている。初刊行時の昭和十年代の雰囲気を伝えるため、挿絵や漫画に至るまで可能なかぎり忠実に収録。読書の喜びの原点が、まさにここにある。
著者等紹介
山本有三[ヤマモトユウゾウ]
1887‐1974。栃木県生れ。東京帝大独文科卒。1920(大正9)年、戯曲「生命の冠」でデビュー。『嬰児殺し』で注目を集め、日本の新劇の基礎を固めた。大正末期から小説にも手を染め、『波』などの新聞小説で成功を収める。その後、ひたむきな女医を描いた『女の一生』、勤め人一家の愛と犠牲の日々を書いた『真実一路』、逆境をたくましく生きる少年を書いた『路傍の石』で国民的作家となった。子供達に向けて書かれた『心に太陽を持て』は、今も小・中学生に読まれている名作
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
relaxopenenjoy
4
リンドバーグ大佐夫人の日本訪問記、チェーホフの手紙、タゴールの詩、ケストナーの詩、蜜蜂マーヤ、チャペックの短編、等々、バラエティに富む。児童向けの選集ということで、教訓めいた話が多かった。2020/07/23
風鈴
4
子供向け…かなあ? ここから何かを読み取って、教訓として欲しいという意思は感じられるけど、何故この作品なんだろうかと思ってしまう。でも、1巻目より読み応えはあった。蜜蜂マーヤが女の子だったことには、驚いた。2019/08/16
本命@ふまにたす
2
タイトルは時代を感じさせるところがあるが、内容はむしろ普遍的。そして、だからこそ大人にとっても読む価値のあるものだと思う。2021/09/14
Y.Yokota
2
山本有三編集の児童文学集で、小説だけでなく手紙や紀行文や詩などもありバラエティに富んだ読み応えある内容です。編者が子供に与えるよい本がないことを嘆きつくったとのことで、気合が入っています。『わが橇犬ブリン』という話が読みたく2巻だけ読みましたが、こう面白くては1巻も読まなくてはいけません。各翻訳者も力を入れて書いたようで、良質なアンソロジーだと思います。2018/02/13
まー
2
一番読みたかった「蜜蜂マーヤの冒険」は結構シビアな内容で驚いた。自然界の厳しさもちゃんと書いてあるところがいいけど、子供時代に読んだら結構トラウマになるかも・・・。2010/06/02