出版社内容情報
20年前に歴史の一切が“抹消”された、かつての独裁国家〈イグノラビムス〉。今や多数の企業が参入し、理想郷となったその国で、突如児童200名以上が原因不明の奇病を発症した。世界生存機関から派遣された私は、現地調査で人々の抱える闇に気づく。だが悲劇は再び目の前まで迫っていた。歴史を奪われた国に隠された衝撃の真実とは。混沌を生きる全ての人に捧ぐ、エンターテイメント超大作。
【目次】
内容説明
20年前に歴史の一切が“抹消”された、かつての独裁国家〈イグノラビムス〉。今や多数の企業が参入し、理想郷となったその国で、突如児童200名以上が原因不明の奇病を発症した。世界生存機関から派遣された私は、現地調査で人々の抱える闇に気づく。だが悲劇は再び目の前まで迫っていた。歴史を奪われた国に隠された衝撃の真実とは。混沌を生きる全ての人に捧ぐ、エンターテイメント超大作。
著者等紹介
荻堂顕[オギドウアキラ]
1994(平成6)年生れ。東京都出身。早稲田大学文化構想学部を卒業後、様々な職業を経験する傍ら執筆活動を続ける。2020(令和2)年『擬傷の鳥はつかまらない』で新潮ミステリー大賞受賞、’24年『不夜島』で日本推理作家協会賞受賞、’25年『飽くなき地景』で吉川英治文学新人賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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Shun
30
近未来SF。書き出しの一文からアメリカを連想する世界観描写、そして様々な人種が交錯する国際機関職員たちによるサスペンスはエンタメ映画を観ているような面白さでした。また多様なメンバーたちによる掛け合いは洒脱でセンスを感じます。物語はとある独裁国家の所業が国際社会からの反発を買い、一国家の歴史や文化が完全に抹消されるという前代未聞の制裁を受けた国で、先進国の文化や制度を根付かせ理想郷となった折、突如多数の児童が謎の奇病を発症する。特異な環境で生まれた者たちのアイデンティティという問題を扱った作品でもあります。2025/12/09
サンダーバード@怪しいグルメ探検隊・隊鳥
28
(2025-194)20年前に記録全てが“抹消”された、独裁国家「イグノラビムス」。再興されたその国で、突如多くの子供が原因不明の奇病を発症し、その原因を調査する主人公達。実際の歴史でもナチスドイツやルワンダなど多くの虐殺の歴史があった。自分の生まれた国の歴史が、存在そのものが消滅してしまうというのはどういう気持ちになるのだろう。確かに強烈なトラウマになるのは間違いない。本作が二作目とのことであるが、なかなか読み応えのあるSF&ミステリーでした。★★★★ これで自己年間タイ記録の194冊目!2025/12/21
よっち
25
突如児童200名以上が原因不明の奇病を発症した理想郷に隠された衝撃の真実とは。世界生存機関に所属するアルフォンソが調査を命じられる近未来小説。20年前に民族のアイデンティティが消去され、再生のテーマパークとも揶揄されるその国での調査中、抹消の元凶となった生物兵器が強奪されて、悲劇の再来を恐れる事務総長から密命を言い渡される展開で、国がなくなってしまってアイデンティティが喪失することの意味、多様な価値観が配慮される未来ではどういうことが起こるのか、いろいろと考えさせてくれるなかなか読み応えのある一冊でした。2025/11/28
sanosano
9
あらすじ見ただけでは何の話か分からずワクワクしながら読み進めた.面白くなくはないんだけどちょっとナイーブすぎて若い人の書いた小説だなと年寄りは思う.別の作品も手にとってみたい.2025/12/18
ソラ
5
【読了】B 近未来SFで読み応えのある作品。映画化されたら映えるんじゃないかと思う。2025/12/14




