出版社内容情報
訳ありの依頼者の身分を偽装し、別人としての人生を与える「嘘の仕立て屋」を生業とするサチ。ある日、彼女のもとへ大金を持った二人の少女が訪ねてくる。その数日後、少女の一人が謎の転落死を遂げた。残された少女を守るべく、事件の鍵を握る男を探し始めるサチは、嘘と裏切りにまみれた過去からあまりに切実な「真相」にたどり着く――。ミステリ界を牽引する若き鬼才、衝撃のデビュー作。
内容説明
訳ありの依頼者の身分を偽装し、別人としての人生を与える「嘘の仕立て屋」を生業とするサチ。ある日、彼女のもとへ大金を持った二人の少女が訪ねてくる。その数日後、少女の一人が謎の転落死を遂げた。残された少女を守るべく、事件の鍵を握る男を探し始めるサチは、嘘と裏切りにまみれた過去からあまりに切実な「真相」にたどり着く―。ミステリ界を牽引する若き鬼才、衝撃のデビュー作。新潮ミステリー大賞受賞。
著者等紹介
荻堂顕[オギドウアキラ]
1994(平成6)年生れ。東京都出身。早稲田大学文化構想学部を卒業後、様々な職業を経験する傍ら執筆活動を続ける。2020(令和2)年、『擬傷の鳥はつかまらない』で新潮ミステリー大賞受賞。’23年『ループ・オブ・ザ・コード』で山本周五郎賞候補、’24年『不夜島』で日本推理作家協会賞受賞、同年『飽くなき地景』で直木賞候補となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きゅうくつ
6
ハードボイルド調からのまさかのファンタジー。戸惑いはしたものの、意外とすんなり受け容れ、むしろそれどころか没入。なかなかのページターナーだった。作者の他の作品も楽しみ!2025/03/26
しい太
5
「逃がし屋」の女性が少女二人に仕事を依頼されたところから始まるハードボイルドなサスペンス……ではなく、主人公の地に足のついた仕事ぶりと実際に彼女が行使する能力の不思議さのアンバランスに魅かれる一編。まとまりの良い物語を求めるなら正直この作品は違うんだけど、なんというかハードに振る舞う主人公の(自分ではエゴだと思ってそうだけど)無私な優しさがいい。他人に対する眼差しが常に繊細で、久保寺に対する面倒見の良さなんかもはやおかしいでしょ。もしかしたら作者自身の性分なのかもしれないが……。2025/07/18
すいそ・はいどろ
3
文章は上手いし、読みやすいのでリーダビリテイは高い。ファンタジー的な設定とミステリの融合も悪くはない。ただ終盤の心の動きや超自然的なものが発生する条件の説明が少し長過ぎて、せっかくのスピード感が損なわれていた。イイ言葉を使いたい気持ちが少し強すぎる気がします。2025/04/04
雪だるま
2
ミステリーよりもファンタジーよりなのか。 きれいな世界にいてもいずれはやっていけなくなりそう2025/04/30
たけのうみ
1
32025/07/06