内容説明
昭和元年、三島1歳。13歳、処女作発表。20歳、敗戦。そして昭和45年、45歳で衝撃的な自裁。まさに昭和という「時代」を駆け抜けた三島は、現在に到るまで世界中で数え切れない読者を魅了してやみません。徹底した美意識のもと、研ぎ澄まされたその文体をぜひ堪能して下さい。
目次
超早わかり!三島作品ナビ
10分で読む「要約」三島由紀夫
声に出して読みたい三島由紀夫
熱烈ファンによる「思い入れ」エッセイ
評伝 三島由紀夫
風景で読む三島
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaichiro
135
私は三島由紀夫ファンの一人です。最初に出会いは高校生の頃。この頃に触れたモノ・コトは今でもお気に入りであり、こだわりでもある。宗教・哲学、ハードロック・ジャズ、ロードバイク・・・数々読んだ小説。あの頃は村上春樹が好きだった。キザなセンテンスがテンポよく紡ぎ出される、リズム感。一方で「金閣寺」「音楽」を読んでも正直チンプンカンプン。美しい文体?これが?ホントに?と。本書は由紀夫ワールド全開。小池真理子さんのコメント「過剰に狂おしいがゆえに、明晰にならざるを得ない」彼女、完全に惚れ込んでます。私も共感。2020/02/11
れみ
110
お芝居観るための予復習に「豊饒の海」シリーズを読んだついでに。まだ未読の作品がたくさんあるから、少しずつ触れていきたい。様々な方が三島由紀夫という人とその作品について語る文章からは、好き嫌いとは関係なく気にせずにはいられないものを感じさせられる。個人的にいいなあと思ったのは、齋藤孝さんの「声に出して読みたい三島由紀夫」声に出すことによって、その文章の凄さにあらためて気づかされた。2018/11/30
じいじ
109
先般、50余年ぶりに三島由紀夫の『永すぎた春』を読了。才色兼備な古本屋の娘との恋愛小説は期待以上に面白かった。そして、いま『美徳のよろめき』を読んでいます。これを機に、三島由紀夫を読んでみようと思います。「読みたい本」山積のなか、絞り込まねばなりません。その指針にと今作を購入。さしあたり、下記4作品を選択しました。『愛の渇き』・『真夏の死』(自選短篇集)・『金閣寺』・『豊饒の海』(四部作)以上。はたして何冊読めるか? すべては体調管理ですね。2019/08/19
まさにい
70
学生の頃、三島の文学には全く触れなかった。意識して遠ざけていた。多分小学生の頃、市ヶ谷の事件をテレビで見ていて、自分とは違う人なのだと思ったからだと思う。また、高校や大学で三島にかぶれた同級生たちの話が何かつまらなかったからかもしれない。齢50の半ばにきて、もうそろそろ三島を読めるかなと思い、まずは何を読もうかとこの本を参考にすることにした。多分、中学生の時、山口百恵のファンであったので『潮騒』あたりから入っていこうと思うが、こんな動機でもいいのかなぁ・・・・。2016/12/06
馨
68
タイトルは、まさに三島由紀夫そのものの人格だと思います。早くに生まれてきすぎて時代が全然追いついてない。現代でも、まだ追いついていないかも?? 代表作(といっても彼のエンターテイメント作品よりは文学作品寄り)の歌いだしを掲載し、自分に合った読んでみたい作品を効率よく探し出せます。これを読んで私は1番仮面の告白が魅力的に思いました。まだ読めていませんが(笑)2012/10/22