出版社内容情報
〈七代目〉ほど破天荒な人生を送った役者がいただろうか――。天才肌で色男、江戸に團十郎ありと名を上げて「歌舞伎十八番」を制定する一方、その豪奢な生活を御上に睨まれ財産没収、江戸追放に。やがて奈落の底から見事復活をとげるが、思いもよらない悲劇が襲った……。大名跡の重責を背負い、たとえ茨の道でも、最後まで粋を貫いた名優を初めて描く感動作。『咲かせて三升の團十郎』改題。
内容説明
“七代目”ほど破天荒な人生を送った役者がいただろうか。天才肌で色男、江戸に團十郎ありと名を上げて「歌舞伎十八番」を制定する一方、その豪奢な生活を御上に睨まれ財産没収、江戸追放になる。やがて奈落の底から見事復活をとげるが、思いもよらない悲劇が襲った…。大名跡の重責を背負い、たとえ茨の道でも、最後まで粋を貫いた名優を初めて描く感動作。『咲かせて三升の團十郎』改題。
著者等紹介
仁志耕一郎[ニシコウイチロウ]
1955(昭和30)年、富山県生まれ。東京造形大学を卒業後、広告会社に勤務。2012(平成24)年『玉兎の望』で小説現代長編新人賞、『無名の虎』で朝日時代小説大賞を受賞し、作家デビュー。’13年、同2作で歴史時代作家クラブ賞新人賞を受賞。東京・深川で長く暮らす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kaorin
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先月は当代團十郎の襲名披露、来月は團十郎の裏表忠臣蔵を観劇予定。よいタイミングで出会った本。改めて、江戸時代から連綿と受け継がれてきたお家芸のすごさを感じる。息子に言う「團十郎として生きろ」は、生半可なことではなく、7代目の花の裏の茨の人生は想像を絶するものがある。現実は舞台より奇なりか。それでも最後まで宗家を守ろうと、歌舞伎を守ろうとした7代目の生きざまは胸を打つ。それを支えたおみつの強さ、宗家の重圧に耐えられなかった8代目の人間らしい弱さ、それぞれの生きざまもまたドラマである。2024/11/29
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