出版社内容情報
「今よりもう少し、お金がほしい」専業主婦として穏やかに暮らす葉月みづほ。彼女はある夢を実現するために、生活費を切り詰め、人知れず毎月二万円を貯金していた。努力が実り、夢を実現した喜びも束の間、夫に二百万円以上の借金があることが発覚する。株での失敗、リボ払いの罠。日常に潜むお金の落とし穴からどう逃げる? 切実な想いと未来への希望を描く「お金のつくりかた」超実践小説。
内容説明
「今よりもう少し、お金がほしい」専業主婦として穏やかに暮らす葉月みづほ。彼女はある夢を実現するために、生活費を切り詰め、人知れず毎月二万円を貯金していた。努力が実り、夢を実現した喜びも束の間、夫に二百万円以上の借金があることが発覚する。株での失敗、リボ払いの罠。日常に潜むお金の落とし穴からどう逃げる?切実な想いと未来への希望を描く「お金のつくりかた」超実践小説。
著者等紹介
原田ひ香[ハラダヒカ]
1970(昭和45)年、神奈川県生れ。2005(平成17)年「リトルプリンセス2号」でNHK創作ラジオドラマ大賞受賞。’07年「はじまらないティータイム」ですばる文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
エドワード
53
日本人は、大人も子供も、お金の勉強を必修にすべきだ。クレジット、サラ金、株、〇〇ペイ、よく解らずに使っている人の何と多いことか。借金をキレイな言葉でごまかすカイシャも悪いぞ。ルイ・ヴィトンの財布が欲しくて、コツコツ倹約に努める主婦・葉月みずほが、念願の財布にイニシャルを入れて買ったことから始まる、暗~いわらしべ長者物語。モノは買ったその日から価値が下がる。本も例外ではない。読めば天国と地獄がわかるこの素晴らしい本ですら、781円で買った次の日には古本屋で10円だぞ。物価が上がる一方の今こそためになる本。2025/02/09
ゆいきち
38
リボ払い怖。無知って怖い。最近のお金は目に見えないものが多いからこうやって後から気が付いた時には支払い額が3桁になっていたりするのかな。財布の中身かぁ〜。どこに何が入っているのか、そもそもいくら入っているかも即答出来ないです善財夏実先生…。結局はみづほとか文夫の様に、地道に節約していくことや身体を資本に汗水流して働くことがいちばん確実にお金が貯まる方法なのかな。みづほの大逆転劇にはスカッとした…というか、そんな方法があったなんて!勿論地道な努力は必要だけど、お金を創るきっかけはその辺に転がってるんだな〜。2025/03/25
mayu
33
お風呂のシャワーがお湯になるまでの水のムダになる量についてのくだりに激しく同意しながら、読めば読むほど止まらない。節約、リボ払いに株の投資、借金、奨学金とお金にまつわるあらゆる出来事がヴィトンの財布と共に巡るお金の物語。時には友人関係すら壊すお金という存在、リボ払いに不安も感じず目を逸らそうとする夫にハラハライライラさせられた。楽に稼げるものなど無い、勉強し知識を持ち堅実に確実に判断を見極めて…と中々それでもリスクは付き纏う。しっかりせねばと思ったなぁ。それぞれ悩み、今がある。楽しみながら学べる一冊。2025/02/09
クキモン
17
とあるヴィトンのお財布の数奇な運命の連作短編集。バブル崩壊、リーマンショック、震災、コロナと時代の目まぐるしい変動で、真面目に働いてさえいれば何とか生活できる時代は終わったと痛感させられました。投資が一般的に普及し、誰でも一攫千金を夢見ることが出来るようになった一方で、失敗して地獄を見る人も増えた。自己責任と言えばそれまでだけれども、貧富の差が人間の心まで蝕んでいる今の風潮が果たして人間にとって幸せな世界なのだろうかと考えさせられました。2025/03/16
しょう
17
マネーリテラシーの高い者、低い者。少しばかりマネーリテラシーの高い者を騙す者、多少の知識で驕り自滅する者。いろんな人が出てきます。自分自身のリテラシーは高いに越したことはない。でも悪い人に捕まると貶められたり、反対に良い人に引っ張ってもらうと人生が好転したりする。つまりは自身の知識レベルを上げ、ある程度の哲学を持った上で、人の輪を広げていくのが大切なのかな?2025/03/11