内容説明
1948年6月13日、太宰治が情死する。逸早く知らせを受けた安吾は、その死に何を見たか。太宰論から文明論に到る圧巻の「不良少年とキリスト」。もうひとりの文学的盟友、織田作之助の喪われた才能を惜しむ「大阪の反逆」。戦後の日本に衝撃を与えた「堕落論」で時代の寵児となった著者絶頂期の、色褪せることのない評論9編。二つの「無頼派座談会」と文庫初となる掌篇小説「復員」を特別収録。
目次
復員(掌篇小説)
恋愛論
欲望について―プレヴォとラクロ
二合五勺に関する愛国的考察
詐欺の性格
ヤミ論語
敬語論
呉清源論
座談会 現代小説を語る(坂口安吾・太宰治・織田作之助・平野謙)
座談会 歓楽極まりて哀情多し(太宰治・坂口安吾・織田作之助)
大阪の反逆―織田作之助の死
不良少年とキリスト(追悼 太宰治)
著者等紹介
坂口安吾[サカグチアンゴ]
1906‐1955。新潟市生れ。1919(大正8)年県立新潟中学校に入学。’22年、東京の私立豊山中学校に編入。’26年東洋大学文学部印度哲学倫理学科に入学。アテネ・フランセに通い、ヴォルテールなどを愛読。’30(昭和5)年同校卒業後、同人誌「言葉」を創刊。’31年に「青い馬」に発表した短編「風博士」が牧野信一に激賞され、新進作家として認められる。少年時代から探偵小説を愛好し、戦争中は仲間と犯人当てに興じた。戦後、『堕落論』『白痴』などで新文学の旗手として脚光を浴びる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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佐島楓
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