内容説明
弓貴滅亡の危機を救ったソナンは、新たな名「空人」と領地・輪笏を与えられ、妻ナナや家臣らと旅立つ。赤く輝く花に彩られた美しい大地、だがそこは財政難にあえぐ貧しい場所でもあった。輪笏を立て直すため、空人は生き急ぐかのように奔走し、領民の心を動かしてゆく。数々の策が実を結び始めたころ、都に呼ばれた空人。そこで、予想外の事実を告げられ―。流転のファンタジー大作、第2巻。
著者等紹介
沢村凜[サワムラリン]
1963(昭和38)年、広島県生れ。鳥取大学農学部卒。’91(平成3)年、日本ファンタジーノベル大賞に応募した『リフレイン』が最終候補となり、デビュー。’98年『ヤンのいた島』で第10回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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papako
42
素敵な奥様に出会えてよかった。しかし鬼絹の秘密、怖い。。。2022/07/26
あおでん@やさどく管理人
31
まさしく起承転結の「承」にあたるような展開のシリーズ2巻。今までの常識にとらわれない策であっても、「輪笏の領民のため」という思いが伝われば人はついてくる。一応元は将軍のひとり息子ということで、リーダー的な素質はあったということか。ラストの展開は、いよいよ物語が大きく動きそうな予感をさせる。2021/04/30
タカギ
28
主人公は望みの女性と結婚して、与えられた領地に赴任する。財政難に喘ぐ土地で、様々なアイデアで危機を乗り越えようとする彼を普通は応援したくなるはずだけど、反感のほうが強い。無邪気に奇抜なアイデアをひねり出す度に、やけに頑張ってるけど、何で前はそうできなかったの、と思ってしまう。環境的には一回目のほうがずっと恵まれていたのに。主人公が好ましくないぶん、妻が大らかで優しい魅力的な人物に描かれている。その素晴らしい女性を得たのも分不相応でイラっとする。しかし苦労を楽しむ主人公を過去は逃がさなかった。3巻へ。2020/12/19
桐ヶ谷忍
25
すったもんだの挙げ句、一目惚れした七の姫と結婚し、輪笏(わしゃく)という領地の領主になった空人。だがこの領地は極貧だった…。なんとかして領地を富ませようと、同時進行であれもこれもと策を走らせる様が面白い。世界観もしっかり構築されていて、空人と一緒に驚いたりがっくりきたり…読者の気持ちを乗せるのが非常に上手い。ただ、こんな所で終わり?!という殺生な展開に。来月末が待ちきれない。2020/10/04
kosmos
22
領地の財政立て直し計画。空人に振り回される側近の面々は大変そうだけど、これくらい勢いがないと長年の貧しさからは脱却できないのかも。そろそろ空人の過去も物語に関係してきそう。続きが気になる。2020/12/06