内容説明
ある日突然記憶を失った猫のヨゴロウザ。たどりついた所はナナツカマツカの丘と呼ばれる小さな山の中。一癖も二癖もある猫たちが喧嘩ばかりしながら暮らしている。おりしも、“タレミミ”率いる野良犬の集団と猫たちが、縄張りをめぐって一触即発の不穏な空気。「猫族は団結して野良犬軍団に立ち向かわねばならない。リーダーはお前だ!」夢と冒険に満ちた壮大な物語はこうして始まる―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
だけど松本
1
前半は登場猫紹介って感じだったし、やたら多くて無理かもと思ったけど、後半すごく躍動感があって映像的で、それでいて心理描写も骨太で。引き込まれた。後半にも期待。小説の途中に歌とか詩とか出てくるのあまり好きじゃないのに、この小説は、ラップみたいな歌を歌う猫の詩がけっこう好き。2024/11/07
おぎゃ
1
大河ドラマみたいな面白さ。猫:日本、犬:アメリカ、鼠:発展途上国、人間:科学技術の寓意か?との見立てはおおむね当たっているように思う。中国とロシアが出ていないけど。蛇は死や災害、神といった抵抗できないものだろうか。タイトルのひげとは命のことだろうから、後編では戦争になるのか?2019/03/31
はげ太郎
1
児童書なのかもしれないが、明らかに児童書の枠では収まらない。猫をはじめとした動物たちにおきかえてあるが、完全に人間の根底に渦巻くドロドロも表現。会話に出てくる猫の格言というか諺は非常に的確、効果的。バトルもかなり緊張感ある描写であり、読み応え十分。これはかなりの大好物。下巻も楽しみ。2016/11/12
野添真由美
0
「図書館の主」の回想シーンで御子柴くんが徳さんにドサドサ本を渡されていたうちの一冊です。「あー、そういえば、昔に人形劇やってたなあ」と思いつつ、ストーリーがまったく思い出せなかったので図書館で借りました。記憶喪失の猫・ヨゴロウザがナナツカマツにたどり着き、猫・犬・ネズミの縄張り争いに巻き込まれる話。…87ページに至るまで片目(人形劇では「一文字」)の一人語りが続くので心が折れそうになりました…(-_-;)あとはヨゴロウザのヴィジュアルが人形劇バージョンのロン毛が浮かんできましたよ(^_^;)2012/10/19
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