- ホーム
- > 和書
- > 人文
- > 哲学・思想
- > 構造主義・ポスト構造主義
内容説明
哲学を「概念の創造」として定義したドゥルーズにとって、芸術を通して概念を創造する批評とは何だったのか。ドゥルーズに伏在する「言葉と物」の二元論から、今世紀の日本の批評を導いてきた「否定神学批判」の限界に迫る、俊英による真の現代思想がここに!
目次
序論
第1章 能力―美学批判とその挫折
第2章 イメージ―『シネマ』の批評的受容論
第3章 体系―地層概念の地質学
第4章 言語―概念のプラグマティック
第5章 人称性―パフォーマティブ理性批判
第6章 非美学
著者等紹介
福尾匠[フクオタクミ]
1992年生まれ。哲学者、批評家。博士(学術)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
- 評価
本屋のカガヤの本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しゅん
7
「哲学は現在から身を躱し、芸術は現在のうちに新たな肉の可能性を穿つ。」本書は、 ドゥルーズにおける哲学と美術の関係を主に論じる。芸術が現在における可能性を物質的なものに変えるのに対し、哲学は現在から物質を遠ざける。哲学によって、〈疎〉=距離を置くための緩衝地帯=領土=家が生まれる。哲学に必要な、目を逸らす=〈疎〉の行いが、不信を保ったままのを「友愛」のきっかけとなる。本書の主張はおおよそ以上だろうか。著者の意識には、関係の密度が濃くなってしまった時代をどう生きるか、という問いがあるように思える。2025/02/10
takao
2
ふむ2024/12/09
め
2
面白かった。決め打ちのテーマと限りなくふわっとした「本当に考えたいこと」に挟まれて身動き取れなくなってる時に読んで、内在的なテクスト読解と大きな問いを往復する道はまだ残っていたんだ!と、哲学プロパーとして励まされた。著者が黙殺されて怒るのもわかるし、郵便本や動きすぎては~が「否定神学批判」みたいなテーマではなく思考プロセスそのもののドキュメントだから面白かったのだということも思い出させてもらった。2024/12/07
ヤマニシ
2
「非美学は他者から〈眼を逸らす〉ことの意味を思考する営みである。」(p363)2024/08/14
-
- 和書
- 信仰と平和 平和研究
-
- 和書
- ビルマ・戦死者からの手紙