出版社内容情報
太平洋戦争、開戦!
昭和16年12月8日、日本軍は真珠湾を攻撃し、
対米英戦争が勃発した!
真珠湾奇襲作戦からミッドウェ-…!
戦争は早くも重大局面へ!
【編集担当からのおすすめ情報】
『哭きの竜』、『月下の棋士』など「天才」を描いてきた能條純一氏が描く「昭和」という激動の時代。
能條氏が描く、太平洋戦争とは、日本とは…
新しい昭和史ともいえる必読の第16集です!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
80
ハル・ノートで米国からの対日回答は、三国同盟からの離脱、南部仏印、中国からの全面撤退であった。12月3日山本五十六が天皇に拝謁。8日午前零時に真珠湾攻撃を行った。しかし、開戦通告文がアメリカ国務長官に渡ったのは真珠湾攻撃の1時間後であった。ルーズベルトは騙し討ちと非難した。その後日本陸海軍は連戦連勝を続けた。米国は日本各地に空襲を行った。米国の空母を全滅させて米国との講和を進めたい山本は、ミッドウェー海戦で空母対空母の戦いに挑んだ。通信が傍受され、日本の空母はすべて沈没。しかし、新聞はそれを伝えなかった。2025/03/02
ぐうぐう
24
真珠湾攻撃前夜、眠れずにいる鈴木貫太郎が呟く。「誰がこんな日本にしてしまったのか…陸軍か…海軍か それとも、われわれなのか…」この辺りのあえて静かな描写、特に鈴木貫太郎の呆然とした表情は、いかにも能條純一の上手さが発揮されている。にしても、『昭和天皇拝謁記』を解読した『象徴天皇の実像』を読んだあとでは、彼の人の言動はやはり美化されているように感じてしまう。2025/02/16
水渕成分@小説家になろうカクヨム
23
読んでいて哀しくなってきました。 「どうすればこの戦争は終わる?」 「ドイツがソ連に勝てば」「ドイツがイギリスに勝てば」って、一番大事なところが他力本願。2025/01/31
りらこ
22
昭和天皇が、開戦へ至る道でハルノートに衝撃を受けるシーンが印象的。真珠湾攻撃が「大使館員のタイプの遅れ」、ミッドウェー海戦での情報戦の負け。日本国内の報道の様子。鈴木貫太郎の慧眼。相変わらずおじさんたちの区別がつきにくいと思っていたら、何度も名前が出てくるようになった(のは気のせい?)。2025/02/07
くさてる
17
とうとう真珠湾、ミッドウェー、ガダルカナルへ。この重苦しさと厭さと、無力さを思い知る昭和天皇を描く能條先生の描線の端正さときたら。ここからの展開を思うと気が重くなるけれど、この線だからこそ読めるのだ。2025/02/16