出版社内容情報
過去、現在、未来。物語は大きく動き出す!
『触れた金属を曲げてしまう』という特異な能力を持つ武士、竜土鋼之助。
そして、そんな鋼之助を慕う謎の女、月。
しかし、月は土御門家の手先にさらわれてしまう。
失意の鋼之助の前に現れたのは、『未来を見通す』力を持つ盲目の巫女、明。
鋼之助は明の助けを借りながら、月を探す旅に出るが…
一人の男と二人の女。過去、現在、未来。大きなうねりとなり、物語は動き出す。
【編集担当からのおすすめ情報】
最愛の人・月を奪われてしまった鋼之助は、ひょんなことで出会った盲目の巫女・明と共に、月を探す旅に出ます。そして今巻では、その月をさらった黒幕である陰陽師の頭領・土御門晴雄の秘密が明かされます。少しずつ明らかになる物語の背景…。これからますます目が離せない展開が繰り広げられていくので、是非ご注目ください!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
空のかなた
12
表紙は土御門晴雄。この巻では、この晴雄の幼少期から土御門家跡取りとして目覚めるまでのプロセスに費やされている。陰と陽を反転することができる通力、しかも恐ろしく巨大な力を有するあまり制御不能となり、周りの人と世界を破壊することに抗えない。「幼少期に一度死にかけた?」「一度死んだ?」の微妙な違いが彼の闇、残酷さを解明する鍵になるようだ。殺生石と晴雄の因縁、そして晴雄の身体に巣食う怪物のような不気味な存在。ラスボス感満載のキャラクター登場。鋼之助、太刀打ちできるのか。2024/10/04
さとみん
7
表裏一体のような月と明の存在、そして彼女たちと対になるような土御門晴雄の力。順を追って語られる“ことの始め”で月が狙われる理由は見えてきたが、鋼之助の立ち位置がまだ分からない。ただこれまでは「何がなんだか分からないけど面白い」だったのが、「まだまだ分からないけどものすごく面白い!」に変わってきた。そして今回は後書きも面白すぎる。本当に好みのツボは人それぞれ、だからその人が好きなモノについて語るのを聞くのが楽しい。2022/05/03
オドリ
6
お明が未来に吞み込まれると思いきあ、何とか自分のいる時間に留まることが出来た。月の方は鋼之介を盾に、連れ去られた人の言うことを飲むことに。拉致した主犯の、土御門晴雄の過去が徐々に明らかになることで、なぜ月が拉致されたのかも見えてくる。月と鋼之介のお互いの思いが、切なくなる。今後の展開が楽しみ!2022/04/29
龍田
5
あの有名な陰陽師の家系の晴雄。自分の力を持て余し悩む、心優しい少年だった。天狗に育てられたという高山も好みのキャラだな。2022/07/06
もだんたいむす
5
かなり面白かった!《天狗に連れ去られた少年》が出たり、晴雄が可愛いくて狂気を秘めた感じがよい。2022/05/08