感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
24
『ブラック・ジャック』連載開始時のエピソードをメインに描く『チェイサー』最終巻。もう手塚は終わったと言われていた時期、その復活のトリガーとなった『B・J』を「チャンピオン」誌上で読んだ海徳は、『B・J』の作りが「魔の山」に似ていると気付く。この指摘は目から鱗だった。久しぶりに「魔の山」を再読してみると、なるほど、読み切りの人情話というスタイルに、手塚は何か手応えを感じたのかもしれないと思えてくる。一年後の『B・J』連載開始の踏み台に、「魔の山」はなったように見える。(つづく)2019/04/06
ジロリン
18
完結巻。意外と早く終わったが、まぁ丁度良い長さだろう。〈手塚治虫になれなかったマンガ家〉を主人公にすることで、見事に手塚治虫という化け物を描き切ったと思う。作者後書きでの「量が描けるのが天才」というコメントは、同業者ならではの卓見ではなかろうか。2019/04/06
kanon
8
完結。終わってしまったか…新しい着眼点で手塚治虫を描いていたこの作品、最高に好きだった。コージィさんが真の天才は量を描く人だと言っているが、現代であまりそういう漫画家さんが昔ほどいない中、コージィさんは割と実践している。そういうのも作品に現れていたのかなと。現にこの連載が終わったら、キャプテン2が始まるのだ。楽しみが続く。その作家さんを好きな人にとっては、新しい作品が次々に読めるというだけで嬉しいことなのだ。真のファンサービス。2019/03/30
ライアン
7
ついに完結。最後まで海徳さんらしかった。あと解説でやられた(笑)信じちゃったじゃないか!2019/04/14
笠
3
4 完結。面白かったー。手塚治虫の半生をまさにチェイスしていった漫画であったが、手塚人気に凋落の影が見える後半こそ面白かった。しかし、作中でも巻末のあとがきなどでも繰り返し語られる手塚治虫の天才性たるや。つくづくリアルタイムで手塚読者でなかったことが悔やまれるが、しかし今を生きているからこそ手塚漫画に加え、本作のような手塚漫画漫画まで読めるのだから、これはこれで楽しいかな。いち漫画愛好者としても色々と考えさせられる良作でした。2019/04/25
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