出版社内容情報
最強の食材 コオロギフードが地球が救う
「食糧危機に瀕している人口は世界で1億5000万人を数え、前年比で2000万人増。この傾向は今後も続く」と国連が警鐘を鳴らしています(2021年5月時点)。
こうした状況で脚光を浴びているのが「昆虫食」、なかでも「食用コオロギ」に注目が注がれています。高タンパク・低糖質で、繁殖力の強いコオロギの研究をいち早くスタートさせたのが、斯界の第一人者で徳島大学長の野地澄晴さんです。
良品計画とコラボレーションした「コオロギせんべい」やグリラスと寿製菓が共同開発した「シートリア クランチ」など、多様な商品が発売されて話題となっておりますが、その開発秘話や、さらには、今後期待される各種ワクチンへの応用まで、本書では食用コオロギの無限の可能性について探ります。
【編集担当からのおすすめ情報】
「昆虫食」にゲテモノ的なイメージを抱く人が多いかもしれませんが、野地澄晴先生の解説に触れると、その意識が一新されます。実際、世界的に見ても、米英やEU、東南アジアなど各国で食用コオロギは研究・実用化されていますが、その扱いはゲテモノではなく、「自然食品」です。
粉末状にした「コオロギ・パウダー」には、タンパク質やすべての必須アミノ酸、ビタミンB群、ミネラル、必須脂肪酸などが多量に含まれていますが、そうした栄養価の高さがありながら、肉食などに比べて、生産時の環境負荷が極めて低いことが、各国でこぞって実用化されている理由です。
さらに最新研究では、コオロギフードが腸内細菌や免疫力にも好影響をもたらすという報告がなされており、いずれは各種ワクチンの開発にも発展するであろうといわれています。まさに、繁殖力・生命力の強いコオロギが「地球を救う」のです。
やがては日本でもメジャーになる「コオロギフード」の無限の可能性について解説した本書を、多くのかたがたにお読みいただきたいです。
内容説明
2021年5月、世界で食糧危機に瀕している人口は1億5000万人超。こうしたなか脚光を浴びているのが「昆虫食」、なかでも食用コオロギだ。高タンパク・低糖質で繁殖力の強いコオロギの研究をいち早く始めた徳島大学長の野地澄晴さんがその実状を解説する。「コオロギせんべい」の販売から、新型コロナウイルスのワクチンへの応用、延命や再生医療への活用まで、まさに地球を救うと言っても過言ではない、その可能性を探る。
目次
第1章 人類の課題:環境悪化と食料不足
第2章 コオロギフードは徳島大学から
第3章 コオロギによる循環型タンパク質生産システムの構築
第4章 日本のコオロギフードビジネスの展開
第5章 世界のコオロギフードビジネス
第6章 コオロギがワクチンや医薬品になる
第7章 コオロギフードの可能性―良品計画の金井政明会長との対談
著者等紹介
野地澄晴[ノジスミハレ]
徳島大学長。1948年、愛媛県松山市生まれ。1970年、福井大学工学部応用物理学科卒業。1980年、広島大学大学院理学研究科修了(理学博士)。1980年、米国衛生研究所・客員研究員。1983年、岡山大学歯学部助手。1992年、徳島大学工学部教授。2012年、徳島大学理事、2016年から現職。専門分野は発生・再生生物学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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