出版社内容情報
鋭い視点で現代日本を見つめ続ける曽野氏。「人は適当な時に死ぬ義務がある」「浅薄な人道主義を謳うマスコミの幼さ」等、本音で時代を喝破する最新エッセイ。週刊ポスト連載中エッセイ「昼寝するお化け」を初めて新書化。
内容説明
現代日本において「長寿」は本当に寿がれることなのだろうか。高齢ドライバーによる自動車事故の増加、福祉施設での虐待事件―こうした問題は、有史以来、初めて経験する「超高齢化社会のひずみ」なのだ。そのひずみが政治や法律、社会制度では解決できない段階にまで進んだ今、我々はどう生き、どう老いるべきなのか。作家・曽野綾子が説く「退き際の美学」とは。
目次
第1章 長寿社会の「副作用」(就職口;病気の予約 ほか)
第2章 誠実で強烈な個性の人々との思い出(素顔;受容する姿勢 ほか)
第3章 一つ屋根の下に住む命を楽しませよ(プロとアマ;金持ちは働き者 ほか)
第4章 豊かな国に拡がる「知の貧困」(ウッサ、ウッサ;反証実験のできる国 ほか)
著者等紹介
曽野綾子[ソノアヤコ]
1931年、東京生まれ。作家。聖心女子大学卒。1979年、ローマ法王によりヴァチカン有功十字勲章を受章。日本藝術院恩賜賞、吉川英治文化賞、菊池寛賞など受賞多数。1995年から2005年まで日本財団会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あきむら
5
三浦さんが亡くなったからなのかなあ?人生の退き際に子猫をお金(三浦氏のヘソクリ)で買うのは曽野さんらしく無いと思った。2018/04/24
ジャンズ
4
東日本大震災で家族を失った人を特別と捉えず、日常的な死もその家族にとっては同じように苦しく悲しいという。津波で亡くなった人を特別視しない。 その通りだと思う。こういうことはなかなか思っていても言えない。 曽野さん同様、五木寛之さんも健康診断をしないで元気で作家活動を続けていられる。健康診断で病気を発見しないのもこれからのシルバー世代の生き方かも?と思った。 むやみに長生きさせるための医療にも一石を投じている。 いつも曽野さんのエッセイを読んで思う。日本に生まれてよかった....と。2018/05/29
片村行雄
4
ご主人を亡くなれるなかで、毅然とした態度でおられる曽野さんの姿が立派です⤴️ 老いかた以外にも、戦争についてや日常生活のあれこれが書かれています。充実した生活に感心しました。2018/03/03
としき
1
余りエッセイは読まないが、【自分の始末】を読んでファンになった。失礼な話だが年齢な自分の母親と同じ戦中世代、どうしてこんなに柔軟な頭で世間を眺めることが出来るのだろう?やはり狭い日本に留まらず、世界中を自分の目で見て大局的な視線をもっているからだろう。宗教や政治から、日常茶飯事の出来事まで新鮮な感動を与えてくれる。同じ悩みを抱えても、もう一段高い視線で捉えればこんな風に落とし込むことができるのか。我々はマスメディアの一方的な報道に翻弄されている。もう少し自分の目で確かめて、違う目線も持たなければならない。2018/04/08
pantyclub
0
自分の年齢と共に本書のような本を選んでしまう。第二の人生を有意義にする為の予習。題名とは真逆に現役で生きていきたいと思います。仕事だけが人生では無い。本書にあるように能動的に生活をしたいと思う。小説は真実を書いて、事実を書かないは興味深い。読書の醍醐味かも知れない。事実が正しいと思うけど本の世界は真実を読むですね。実に面白い。著者らしい内容てわ短くて軽いのでオススメの本です。2022/11/24