出版社内容情報
なぜホッケは高くて小さくなったのか?
居酒屋で出てくるホッケ、最近は小さいと思いませんか。小さいどころか、ホッケを置いていない店も増えています。ホッケの漁獲量は、なんと最盛期の9割減。大きな魚を獲り尽くして、いまは成長しきっていない小さいホッケまで獲っている状態なのです。ホッケだけではありません。サバは7割減、クロマグロやウナギはすでに絶滅危惧種です。輸入魚も、世界的和食ブームの影響で、価格が上がっています。このままでは本当に、魚はめったに食べられなくなってしまいます。
日本は世界第6位の広大な排他的経済水域をもつ漁業大国だったはずなのに、なぜこうなってしまったのでしょうか。中国漁船の乱獲? クジラが食べ尽くした? 地球温暖化の影響? いいえ、そうではありません。日本の漁業が抱えている大問題を気鋭の水産学者が解き明かし、日本人がこれからも美味しい魚を食べ続けるにはどうしたらいいかをわかりやすく解説します。
【編集担当からのおすすめ情報】
魚が獲れないのは世界中の課題なのかと思っていたら、日本だけの問題だそうです。なぜ日本だけなのかは、本書で著者が詳しく解説しています。今はまだ輸入魚で補っていますが、日本が広めた世界的和食ブームの影響で魚の値段が高くなり、日本の商社は外国に買い負けているそうです。回転ずしや居酒屋へ行っても魚のメニューが少ない、高い……。そんな日が本当に来ないために、日本の魚の問題を本書で一緒に考えていただければと思います。
勝川 俊雄[カツカワ トシオ]
内容説明
店頭に並ぶ国産の魚が少なくなり、サイズも小さくなっているのにお気づきだろうか。日本の漁獲量は最盛期から6割減、ホッケにいたっては9割減だ。輸入魚も世界的な魚ブームで価格が高くなっている。このままでは日本の食卓に欠かせない魚料理が高嶺の花になる。日本は世界6位の広大な排他的経済水域を持つ漁業大国なのに、なぜこうなってしまったのか。気鋭の水産学者が、乱獲による漁業資源の危機的状況を明らかにし、海外漁業国の成功例も含めて、日本の魚食文化を守るための方策を綴る。
目次
第1章 日本の海から魚が消える
第2章 なぜ日本漁業は衰退したのか
第3章 世界の漁業は成長産業
第4章 破綻する水産政策
第5章 日本漁業再生への道
第6章 魚食文化を守るためにできること
著者等紹介
勝川俊雄[カツカワトシオ]
1972年東京生まれ。東京海洋大学産学・地域連携推進機構准教授。東京大学農学生命科学研究科にて博士号取得。東京大学海洋研究所助教、三重大学生物資源学部准教授を経て現職。専門は水産資源管理と資源解析。また、日本の漁業を持続可能な産業に再生するための活動を積極的に展開する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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