出版社内容情報
「中国人民よ、専制は必ず滅亡する!」
安倍総理の靖国参拝で、「日中関係はこれまでにないほど悪化した」と言われている。しかし、2013年暮れの靖国参拝でも尖閣国有化1周年、満州事変記念日にも反日デモは起きなかった。いや、習近平政権は反日デモを起こせなかったのだ。なぜか。中国共産党、高官の腐敗は凄まじく、一党独裁が生んだ貧富の格差は、日本人の想像を絶する。
「中国人民は今もなお専制という悪魔の爪の下で苦しみ、もがいている。しかし希望を捨ててはいけない。君知らずや、建国以来どれだけ多くの英雄が人民の自由のために強権を恐れず不屈の魂で命を賭して戦ったかを!人民はいま目覚め、悪魔は怯えている。専制は必ず滅亡する!」――14年元日、ネットにこうした前文に続いて「クズ中国人番付」がアップされ、瞬く間に消されたが、グーグル香港に転載され一気に広まった。中国人が選んだ「クズ集団」と「クズ中国人」番付には庶民の怒りと心情が反映されている。その中身とは。
習近平が恐れる「6億の網民(ネットユーザー)」と国民の怒りが沸点に達したとき」“紅い中国”は滅ぶ。
【編集担当からのおすすめ情報】
著者の遠藤誉さんは旧満洲の長春生まれ。国共内戦の惨禍で家族を失った経験を持っています。53年、やっと帰国でき、苦学した後、筑波大学名誉教授にまでなり、現在は東京福祉大学国際交流センター長を務めています。そして中国社会科学院客員教授も務めました。その情報の確度の高さ、分析力には定評があります。この本を読まれた読者はきっと驚かれると思います。
習近平政権は「ぐっとこらえて反日デモを抑制している」のではなく、反日デモを許したら、それが腐敗した共産党への怒りに転化し、政権が倒されかねないと懸念している、そんな状況にあることが手に取るようにわかる本です。見方を変えれば、日本はこの状況を逆手に取れるアドバンテージを持っていることになるかみしれません。
はじめに
第1章 習近平はなぜ反日デモを抑えたのか
薄熙来事件におびえた習近平/自分を第2の毛沢東と呼ばせた男/「毛沢東回帰」をする習近平/靖国参拝と同時だった中共トップの毛沢東参拝/習近平政権最大の難関――周永康/出世の階段を駆け上がる/妻の怪死と江沢民の姪っ子との結婚/チャイナナイン入りを果たす/追い詰められた周永康、ついに逮捕へ/ほか
第2章 中国人が選んだ中国人クズ番付
人民の本音が噴出する「クズ番付」/中国人が選んだ代表的な「クズ集団」(正しいのは時報のみ?中央テレビ局ニュース制作チーム/洗脳雑誌?環球時報/地方政府が雇うウルトラ無法集団?「城管」)/中国人が選んだ代表的な「クズ人間」(贅沢の限りを尽くす李鵬の娘/中国人民解放軍報副編集長/対日強行論で知られるえせ少将)/ほか
第3章 死刑判決を受けた鉄道大臣――劉志軍
ゼロから這い上がった劉志軍/少年時代の極貧生活/結婚で出世のきっかけをつかむ/出世のために離婚、結婚を繰り返す/江沢民を後ろ盾にする/高速鉄道計画の実態/反日のせいで寄せ集め技術になったのが自己の真因/現代の「紅楼夢」/「独立王国」鉄道部の解体/ほか
第4章 中国腐敗の構造と吹き出す矛盾
中国の「腐敗の構造」/外逃―腐敗官僚が日本の国家予算の半分を持ち出す/激化する人民の抗議運動/天安門前の車炎上事件と新シルクロード経済ベルト/これでも共産国家か
第5章 毛沢東を使い生き残りに必死な習近平
習近平は何を怖がっているのか/「批判と自己批判」運動/毛沢東に真似て街の肉饅屋で食べる/虎もハエも同時に叩く/外堀を埋められた周永康/鶏を殺して去るを懲らしめよ―新公民運動弾圧/ネットパワーの実態/ほか
第6章 中国はどこへ向かうのか
五大権力を掌握した習近平/ボトムアップの毛沢東礼賛は許さない/中国の狙いは「日米分断」/活発に動くチャイナロビー/地方債務とシャドーバンキングに苦しむ中国の弱み/ほか
おわりに
遠藤 誉[エンドウ ホマレ]
著・文・その他
内容説明
中国共産党高官の腐敗は凄まじく、専制政治が生んだ貧富の格差は日本人の想像を絶する。14年元日、ネットに「悪魔は怯えている。専制は必ず滅亡する!」として、中国人が選んだ「中国人クズ番付」が掲載された!その中身とは。習近平が恐れる「6億の網民(ネットユーザー)と国民の怒りが沸点を迎える時」“紅い中国”は滅ぶ!?
目次
第1章 習近平はなぜ反日デモを抑えたのか
第2章 中国人が選んだ中国人クズ番付
第3章 死刑判決を受けた鉄道大臣―劉志軍
第4章 腐敗の構造と噴き出す矛盾
第5章 毛沢東を利用し、生き残りに必死の習近平
第6章 中国はどこへ向かうのか
著者等紹介
遠藤誉[エンドウホマレ]
1941年、中国吉林省長春生まれ、53年に帰国。筑波大学名誉教授。東京福祉大学国際交流センター長。理学博士。中国社会科学院社会学研究所客員研究員・教授などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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