出版社内容情報
日本書紀は何を隠したか?新史論スタート!
日本人とは、天皇とはなにか?それを知るには古代に遡らなくてはならない。しかし、日本の古代史はなかなか解明されない。「それは、日本書紀がヤマト建国の詳細を熟知していながら、80%の真実に20%のウソをちりばめ、藤原氏に都合良く歴史を書き替えたからだ」と主張し、多くの古代史ファンから支持を得ている歴史作家・関裕二氏。関氏が考古学、民俗学の成果を取り込み、日本書紀による歴史改竄を取り除いて再構築した初の古代通史は驚きの連続だ。例えばこれまで大悪人とされてきた蘇我氏の業績を見直すだけで意外な事実が浮かび上がり、多くの謎が氷解し、従来の古代史観が根底から覆る。そして蘇った歴史は大河の流れのように読者の前に展開される。
それにしても、なぜ蘇我氏は自らを「われ蘇り」としたのだろう…。全古代史ファン必読、著者渾身の新史論がスタートする!
第1巻は、3世紀の奈良東部に多くの地方から倭人が集まって建設した巨大政治都市・纏向の意味するもの、そしてヤマトの建国、邪馬台国の滅亡、出雲の国譲りの真相等に迫る。
全ては鉄の支配を巡る戦いだった。
【編集担当からのおすすめ情報】
5周年を迎えた小学館101新書は、この10月刊からカバー等を全面リニューアルし、「小学館新書」として新たにスタートします。
さて、この本は、蘇我氏を再評価し、多くの著書で古代史ファンを魅了している関裕二氏が、初めて挑んだ通史「書き替えられた古代史」の第1巻です。これから続くこの通史を読めば古代史を覆っていた霧がスーっと晴れていく感覚を味わえると思います。抜群の面白さです!
はじめに
序論
歴史に無頓着だった日本人/日本的であることを恥じた日本人/天皇の正体をはっきり言う/歴史を解き明かす簡単なコツ/『日本書紀』が仕掛けた歴史改竄のトリック/どのように古代史の謎を解き明かせばよいのか/『日本書紀』が隠してしまった「東」
第1章 倭人登場と日本人のルーツ
天皇は渡来系の征服者なのか/中国の古典に登場する倭人/漆の技術は日本で生まれて中国に伝わった?/海の女神が産み落とした神武天皇/騎馬民族は瀬戸内海を無事に通れたのか?/縄文人を中国では倭人と認識していた?/弥生時代を選択したのは縄文人だった/縄文人と渡来人の本当の関係/ほか
第2章 東と西のふたつの日本
なぜヤマト建国の地が奈良盆地の東南の隅なのか/縄文時代に確立されていたヤマトと東を結ぶ道/三内丸山遺跡が縄文観を塗り替えた/縄文時代後期に完成していた交易の道/東を蔑視した日本書紀/縄文と弥生を分ける戦争の有無/なぜヤマトの地で戦争はおわったのか/ほか
第3章 「纏向とヤマトの王」誕生
「纏向」はなぜか戦乱を収拾した/前方後円墳の出現こそヤマト建国だった/箸墓古墳は卑弥呼の墓なのか/纏向遺跡の全容/防衛を考えなかった纏向/東海地方の人々の動きとヤマト建国/伊勢遺跡の謎/ほか
第4章 神話に隠されたヤマト建国の秘密
『日本書紀』編者は3世紀の歴史を知らなかった?/荒神谷遺跡の衝撃/出雲の国譲りを考古学が裏付けている/対照的な天照大神とスサノオ/出雲の国譲りと天孫降臨のいきさつ/なぜ天皇家は出雲神と腐れ縁になっていくのか/なぜ王家は祟る出雲神に震え上がったのか/物部と尾張の出雲いじめ/ヤマト建国をめぐる一つの仮説/ほか
第5章 邪馬台国とヤマト建国の真実
崩れつつある邪馬台国をめぐる常識/九州に「纏向のミニチュア」があった/弥生時代後期の北部九州の思惑/丹後+近江+東海が纏向を造った?/邪馬台国の鍵は久留米の高良山/ヤマト建国と邪馬台国の真実/神の名を持つ二人の初代王/天孫降臨は敗者の逃亡だった/ヤマトは「神の国」「鬼の国」だった/ほか
あとがき
神統譜
参考文献
関 裕二[セキ ユウジ]
著・文・その他
内容説明
なぜ古代史は解明されないのか?それは「日本書紀が80%の真実に20%の嘘をちりばめ、藤原氏に都合よく歴史を書き替えたからだ」と著者は主張する。書紀の改竄を取り除き、考古学、民俗学の成果を盛り込んだこの通史は、多くの謎を見事に解き明かし、従来の古代史観を根底から覆す。第1巻は、3世紀、縄文(東)と弥生(西)の接点だった奈良東部に突如出現した巨大都市・纏向の意味するもの、そして邪馬台国の滅亡、出雲の国譲り、ヤマト建国の真相に迫る。すべては鉄をめぐる戦いだった。古代史ファン必読、著者渾身の新史論スタート!
目次
序論
第1章 倭人登場と日本人のルーツ
第2章 東と西のふたつの日本
第3章 「纏向とヤマトの王」誕生
第4章 神話に隠されたヤマト建国の秘密
第5章 邪馬台国とヤマト建国の真実
著者等紹介
関裕二[セキユウジ]
1959年、千葉県柏市生まれ。歴史作家。仏教美術に関心を抱いて奈良に通いつめ、独学で日本古代史の研究を始める。91年に『聖徳太子は蘇我入鹿である』(晋遊舎新書)でデビュー。以後、大胆な推理と緻密な分析で、ユニークな視点から古代史を読み解き、意欲的に執筆活動を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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