耳なし芳一

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  • サイズ A4判/ページ数 31p/高さ 23X25cm
  • 商品コード 9784097278528
  • NDC分類 E
  • Cコード C0771

内容説明

今を去ること七百年あまり昔、下関の壇の浦で源平の戦いがありました。平氏と源氏との長い争いに決着をつけるべき最後の一戦でした。ラフカディオ・ハーンこと小泉八雲の名作を初めて真っ向勝負の絵本に。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

pino

141
音の描写が素晴らしい。芳一が、屋敷の門を抜け女に手を引かれ、大広間に通されるまでの「足音」「襖を滑らす音」「女たちの話声」・・大広間で聞こえる「衣擦れの音」「宮中言葉」盲人の芳一が得られる情報を巧みに表している。芳一がかき鳴らす琵琶の音。亡者の苦悶の叫び、そして静寂。絵は抑え気味に書かれている。鎧兜の武士が芳一の手を掴む場面は、盲人の都合など考え及ばない荒々しさが出ている。目の見える者が、はっとするような柱の赤さ。闇に灯る明かり。寺の眩しい光。鬼火。亡者の執念を具現化する炎。絵は多くを語らず、音が魅せる。2013/02/02

Aya Murakami

110
図書館本 ご存じ平家の怨霊の怪談話。供養する前は今よりもさらに凶悪な怨霊でガチで人命を奪う危険なモノだったのだとか?供養してもおなじみの耳もぎ行為をするというのがこれまた恐ろしい。清めても清めきれない無念そのものという感じですね。本人(本霊?)たちはただ芳一の琵琶を聴きたかっただけなのだろうけど。2020/01/21

zero1

90
説明不要の名作。壇ノ浦で破れた平家の怨霊を今に伝える。目の見えない芳一は武者に導かれ琵琶で平家の最期を演じる。彼の身を守るため、体にびっしりと盤若心経を記すのだったが。現代の読者を平家物語の世界に連れていってくれる。特に私は最近、手塚の代表作「火の鳥 乱世編」を読んだので興味深かった。最近の大学生は八雲がラフカディオ・ハーンであることすら知らない。また八雲と漱石の関係も、ほとんど知られていない(後述)。「遠野物語」もそうだが日本文化を継承するためにも、こうした作品を紹介することには意味がある。2020/09/02

山田太郎

38
図書館絵本コーナーで読む。漢字多いと。子供の時読んでえらく怖かった気がするなと、今はさすがにそうでもないけど。絵が好きでした。2019/01/26

たまきら

23
毎夏オタマが借りるんだよな~。「本当にあった話なの?」と何度も聞くんですよ。本当だったら怖すぎだよ…。2017/08/02

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