出版社内容情報
青、赤、黄色の3色のぶつかり合いに苦しむ色の女王を救ったのは、色たちの見事な調和でした。心の疲れを癒してくれるドイツの絵本。
穏やかな青、乱暴な赤、井皺絵宇名黄色の3色の召使いのぶつかり合いに苦しむ“色の女王”を救ったのは色たちの見事な調和でした。ドイツの人気絵本作家が描いた日常の心の疲れをとってくれる溜息が出るほど美しい絵本
内容説明
本書は、はじめにテレビ用映画として制作され、マールの子ども映画フェスティバルでEMIL賞(すぐれた子ども向け映画に贈られる賞)を受賞した。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
101
元気いっぱいの赤、あたたかくて時にはいじわるな黄色、おだやかな青。色の女王マルチナは気分に合わせて付き添う家来を選んでいました。王国を駆け巡るときは赤の馬に乗って、夜眠りにつく時には青に包まれて。くるくる変わる女王に付き従うのは大変そうだけど、仕えてくれる家来がいるからこその女王なのだと、ある時マルチナは気づくのです。『はだかの女王さま』にならなくて良かったね。もともとテレビ用映画として制作されたストーリーとのこと。1999年2月初版。2015/12/10
nyanco
16
色の女王マルティナ。優しく、ものしずかな青、暴れん坊の赤、明るくて暖かい黄色、三人の召使たち。でも黄色には、いじわるで、たちの悪いところも…。色の女王が三人の召使たちと遊び、世界が灰色に侵され、再び、色が優しく歩み寄る。色数は少ないのに、パワーが強い。気持ちにじわっと沁み込み心癒される絵本でした。やや大人向、オススメです。作家のユッタ・バウアーが気になります。2009/10/26
ほんわか・かめ
11
図書館の本棚の中で小さい判型で目立っていた。ずーっと気になっていて、やっと読んでみました。後半、色と戯れるシーンは楽しそう。黄色がまた意地悪しないといいけど…(^.^; 最後のページは自分で完成させるのかな?2020/06/20
うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)
11
素朴なイラストでありながら、メッセージ性のある寓話めいた物語でした。一つの色や感情だけがあるのではなく、色んな色や感情が絶妙の配分で混ざり合った調和こそが、一番大切なのかもしれません。★★★★2009/10/29
リリィ
9
それぞれ性格が違う、青、赤、黄色を従える女王マルティナ。彼女は三色を呼びつけて遊びますが、やがて色は混ざり合い、灰色になってしまいます。マルティナは次第に悲しくなって、ぽろぽろと涙を流します。すると色達は…。鮮やかな三色を、色鉛筆でぐるぐると塗ったシンプルですが美しい絵本です。混ざる事なく、見事に三色が調和した世界はとても綺麗で、ページをめくる度にわくわくしました。2013/04/02