出版社内容情報
<第1回日本絵本賞受賞>
<けんぶち絵本の里大賞受賞>
はさみを持ったり、迷路をかいたりするふしぎな足。先生の足って手なのかなあ?脳性まひの保育園の先生と園児たちの温かな交流を描く写真絵本。
星川 ひろ子[ホシカワ ヒロコ]
写真/著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Kawai Hideki
84
出生時に脳性麻痺にかかりながらも、保育士として活躍されている「コンニャク先生」のドキュメンタリー絵本。走れない、しゃべるのも苦手、ごはんの時は手が震えてこぼしてしまう。そんな先生だけど、子ども達の遊び仲間として、自然体で接しておられる。足でストローを切ったり、迷路を描いたり。園児もコンニャク先生もいい表情。コンニャク先生自身の解説「勤めだしてすぐに、年長クラスの園児たちから洗礼を受けた。そして"コンニャク"というニックネームを付けて頂いた。その時"仲間になれた"と思った」に、強い意志を感じた。2016/05/02
たまきら
40
読み友さんの感想から、タイトルで(柔軟体操の先生なのかな?)と取り寄せ、脳性麻痺をもつ保育園の先生のことと知りました。いい笑顔だなあ。1996年に出版された本ですが、いま、保育園にこのようなおおらかな笑顔あふれる「ゆとり」がどのぐらいあるんだろう?著者の後書き、「撮影ノート」を読みながら、傷害を持つ息子さんがニコニコしている姿を見た子が「わらいグスリのんだの?」と言った、エピソード。障がいのある子が、大人が、隔離されない社会。大切だなあ…と思います。星川さんの本、好きだなあ。2025/11/19
宇花
38
コンニャク先生、うまいネーミングやなぁ。流石子供。そんな風に身近なもの、食べたことのあるもの、知っているもの、から、あだ名やニックネームをつけると(子供自ら)、一気に距離が縮まると思う。友達になれる。その相手が誰であっても、どんな人でも。子供の時にコンニャク先生のような人と出逢うと『色んな人がいる』という事が普通で当たり前になる。私は知的障がいのある伯母がいたので、最初からそうだった。その後も、車椅子の方、ダウン症の方、耳が聞こえない方等と出逢う機会が多かった。直ぐに仲良くなれたのは伯母のお陰だと思う。↓2025/12/04
chiaki
31
保育園に勤務する脳性麻痺のコンニャク先生こと近藤雅則先生と園児たちの日常を撮影したノンフィクション絵本。巻末の星川ひろ子さんの言葉にはっとさせられました。コンニャク先生を不思議だとかこわいと思う子どもたちの、その正直な感覚や感情はとても自然なことで、大人たちは蓋をしてはいけないんだということに気付かされます。私たち大人が伝えなければならないのは、みんな違って当たり前だし、それを認め合う世の中でなければということ。でも、どんな説教くさい言葉より、この絵本が何より伝えてくれる!いつか読み聞かせしたい1冊です。2024/05/26
なるみ(旧Narumi)
26
読友さんのレビューがきっかけで読めた一冊。1996年初版の一作ですが、子どもの表情がいきいきしていて、近藤先生の笑顔も真剣に怒った顔も余さず撮らえられていて印象的な一冊でした。2018/11/25




