出版社内容情報
<第1回日本絵本賞受賞>
<けんぶち絵本の里大賞受賞>
はさみを持ったり、迷路をかいたりするふしぎな足。先生の足って手なのかなあ?脳性まひの保育園の先生と園児たちの温かな交流を描く写真絵本。
星川 ひろ子[ホシカワ ヒロコ]
写真/著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kawai Hideki
84
出生時に脳性麻痺にかかりながらも、保育士として活躍されている「コンニャク先生」のドキュメンタリー絵本。走れない、しゃべるのも苦手、ごはんの時は手が震えてこぼしてしまう。そんな先生だけど、子ども達の遊び仲間として、自然体で接しておられる。足でストローを切ったり、迷路を描いたり。園児もコンニャク先生もいい表情。コンニャク先生自身の解説「勤めだしてすぐに、年長クラスの園児たちから洗礼を受けた。そして"コンニャク"というニックネームを付けて頂いた。その時"仲間になれた"と思った」に、強い意志を感じた。2016/05/02
chiaki
31
保育園に勤務する脳性麻痺のコンニャク先生こと近藤雅則先生と園児たちの日常を撮影したノンフィクション絵本。巻末の星川ひろ子さんの言葉にはっとさせられました。コンニャク先生を不思議だとかこわいと思う子どもたちの、その正直な感覚や感情はとても自然なことで、大人たちは蓋をしてはいけないんだということに気付かされます。私たち大人が伝えなければならないのは、みんな違って当たり前だし、それを認め合う世の中でなければということ。でも、どんな説教くさい言葉より、この絵本が何より伝えてくれる!いつか読み聞かせしたい1冊です。2024/05/26
なるみ(旧Narumi)
26
読友さんのレビューがきっかけで読めた一冊。1996年初版の一作ですが、子どもの表情がいきいきしていて、近藤先生の笑顔も真剣に怒った顔も余さず撮らえられていて印象的な一冊でした。2018/11/25
gtn
18
先生が走れなくても、僕が一所懸命走ればいい。先生がうまくご飯を食べられなくても、私が上手に食べればいい。そうすれば先生は喜んでくれる。そうやって、子供たちはコンニャク先生から人生で大事なことを知らず知らずのうちに教わっている。2020/08/13
書の旅人
13
子どもは心と繋がっているのですね。だから、そこに壁はない。髪や目の色、障がいなどにも「なんで?」と訊いてきますが、それは純粋に疑問に思ったからで、ちゃんと答えてあげれば、後はみんな一緒。見習いたいです。「あなたは“スズキング”じゃなくて、“スズキッド”だね」と笑われましたが、あはは!それ、いいかも!子どもたちと遊ぶ時は、私も子どもですから。2018/10/20
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