出版社内容情報
垢から生まれた力持ちの男の子のお話です
「ちからたろう」は、おじいさんとおばあさんの、なんと「垢」から生まれた男の子。大食らいで力持ち。お寺の釣り鐘よりも重い金棒を振り回し、御堂こ太郎や石こ太郎を家来に従え、村を荒らすばけものと対決です。雄大なスケールの昔話の醍醐味を十分に堪能できます。
岩手県を主とした、東北地方で語り継がれてきた昔話です。
【編集担当からのおすすめ情報】
伊藤秀男先生のダイナミックな絵が、お話と見事にマッチした絵本です。
杉山 亮[スギヤマ アキラ]
著・文・その他
伊藤 秀男[イトウ ヒデオ]
イラスト
内容説明
むかし、むかし。おじいさんとおばあさんが、あかをあつめてにんぎょうをこしらえました。すると、にんぎょうは、ちからもちのほんとうの子どもになりました。ちからたろうはたびに出て、ついにはばけものたいじをすることに。あかから生まれたちからたろうが、大かつやく。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒラP@ehon.gohon
27
ちからたろうの強さよりも、その生い立ちの凄さに圧倒されてしまいました。 おじいさんとおばあさんは、どうして垢を溜め込んでいたのでしょう。 垢から生まれた子どもが、これほどの力持ちになったのも不思議です。伊藤秀男さんのあくの強い絵にも圧倒されました。 好みの分かれそうな絵本ではあります。2021/05/22
遠い日
14
風呂嫌いで垢まみれのじいさんとばあさん、垢から生まれた力太郎、そういう論理を超えた設定が、読み手をぽーんと物語の世界に連れて行ってくれる。力強い絵が力太郎の強さを裏打ちする。オノマトペがすばらしくて、ぜひ声に出して読みたいお話だ。2018/01/24
十六夜(いざよい)
10
タイトルは知っていたものの、改めて読むのは初めてだった。力の強いちからたろうがけらいをつれて化け物退治…とありがちな展開ではあるが、まぁ万々歳で良かったんじゃないだろうか。2021/04/17
もも助
10
何年も風呂に入らず「あか」だらけのおじいさんとおばあさん。「あか」でこしらえた人形が子どもになり「ちからたろう」に。大人になった今では正直ちょっと引いてしまう感じなのだが、きっと子どもにはそんなことなど易々と超えてしまう力がこのお話にはあるのだろう。ちからたろうがめしを「もぐりこもぐりこ」食べたり、みどうたろうが「ぎっどとぎっどと」歩いたり、オノマトペが面白く、迫力ある絵と共にお話の世界にぐいぐい引き込まれる。2018/05/18
雨巫女。@新潮部
8
《図書館-返却》垢で作られた力太郎。たくましく育ってよかった。2018/09/21