出版社内容情報
ずっと大切に守りたいものとは?
ぼくの町にはおじいさんの散髪屋がある。
この町に住む人はみんな、入学式、卒業式、結婚式、どんなときもおじいさんに髪を切ってもらっている。だから、おじいさんは町の人のことをよく知っているんだ。
おじいさんの散髪屋は、町の人にとって大切な場所だ。
ある日、ぼくが散髪しに行くと、いつものようにおじいさんは、ぼくの話を聞きながら
シャキシャキ、シャキシャキ
ところが、散髪が終わりシャンプーが終わったのに、また、ケープをかけて、
シャキシャキ、シャキシャキ
おじいさんは、ニコニコと散髪を続けて、いくら止めてもやめてくれなかった。
どうしよう……。
ぼくは、どうなるかとドキドキしたけど嫌じゃなかった。
おじいさんには、ずっとずっと散髪屋を続けてほしいんだ。
町のみんなも、きっとそう願っている。
【編集担当からのおすすめ情報】
町の人にとっての居心地のいい場所、この物語では、それが、おじいさんの散髪屋です。
昔からあったこういう場所をずっと守っていきたいという作者の思いが詰まった物語です。
そして、作者が、常に物語の中で描いてきた、「相手のことを大切に思う優しさ」について、強いメッセージが込められた作品です。
【目次】
内容説明
ずっと大切にしたいものはなにですか?
著者等紹介
くすのきしげのり[クスノキシゲノリ]
児童文学作家。1961年徳島県生まれ。絵本『おこだでませんように』『メガネをかけたら』(ともに小学館)が、青少年読書感想文全国コンクール課題図書となる。『メロディ』『えところ』『ともだちやもんな、ぼくら』等、小学校(2024年度改訂)・中学校(2025年度改訂)の教科書において、小学校1年生~中学校3年生の全学年の教科書に作品が採用・掲載される
横須賀香[ヨコスカカオリ]
東京都出身。東京藝術大学日本画科卒業、同大学院絵画科修了。第32回日産 童話と絵本のグランプリで大賞を受賞した『ちかしつのなかで』(BL出版)でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。



