海の道海の民

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海の道海の民

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  • サイズ B6判/ページ数 279,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784096261934
  • NDC分類 382.1
  • Cコード C0021

出版社内容情報

四囲を海がめぐる国?日本において海はどのような役割を果たしてきたのか。太古からの人類の海体験や神話などを手掛かりに列島の民俗、歴史を考察する海からの文化論。

民俗学者・宮田登は『民俗学への招待』において、日本列島は海に囲まれ、長い海岸線をもっている。折口信夫が『ほうとする話』を書いたのも、「ほうとする程長い白浜      の先は、また、目も届かぬ海が揺れてゐる」という海のはるかな彼方に想いを寄せた心の現れにもとづいている。と述べている。 折口信夫の他にも、南方熊楠は若い頃から海外生活を送り、帰国後は海の見える紀伊半島の田辺に居を定めたし、柳田国男も『海上の道』を提示しているように、日本民俗学の先駆者たちは一様に「海」を重視していた。 改めていうまでもなく、日本は島国である。列島で展開された歴史・民俗、発達した文化も、四周を海に囲まれていることが前提になっている。こうした海を媒介として、様々な文化が生まれ、そして交流があったのである。 本書は本年1月に朝日賞を受賞した巨眼の民族学者大林太良が「海」に視点をおき、海の道に残された文化と交流の足跡を辿りながら海の民の実像に迫り、列島で繰り広げられた歴史と民俗を考える文化論の決定版である。 列島全域にかかわる問題を取り上げた第一部と、地域の問題に焦点をあてた第二部から構成されており、日本の歴史学・民俗学・文化人類学などの研