出版社内容情報
ある日突然、家から姿を消した猫は猫岳に登って「猫の王」になる。この伝承を追い求め、ユーラシア大陸を経、ヨーロッパ、古代エジプトへとつながる伝承の共通性を探りあてる。猫の魔性の謎と伝承の源流を探る知的冒険へと誘う猫学の旅。
猫たちはある日突然、家から姿を消すことがある。 こういう経験をもたれた人は多いだろう。これは、猫たちが猫岳に登るために旅に出るのだといわれている。猫岳に登って帰って来た猫は、かならず怪異性をあらわし、尻尾は二股に割れ、耳は裂け、踊りを踊り出すという。家に帰ってこない猫は、「猫の王」になって、猫岳に君臨する。 この「猫の王」の伝承を追い求めて、日本各地はもちろん世界各地に伝わる猫の伝承をたどっていった著者は、ヨ?ロッパに「猫の王」の伝承が色濃くのこっていることに驚く。そればかりではない。日本各地にのこる猫にともなう怪異な伝承の背後に、ユ?ラシア大陸を経、ヨ?ロッパ、さらに遙か古代エジプトにまでつながる共通性があることを探りあてる。 招き猫、猫また屋敷、猫魂、踊る猫、猫山など、日本各地に伝わるさまざまな猫の伝承を紹介するとともに、海の道を通して伝わった猫と猫の伝承の源流を、古今東西の資料をもとに解き明かす猫のエスノロジ?。 猫の魔性の謎を探る知的冒険にさそう壮大な野心作である。
内容説明
猫は突然姿を消し、猫岳に登って「猫の王」になる。この古くから日本に伝わる伝承を追い求めた著者は、遠くヨーロッパ、古代エジプトへとつらなる猫たちの遥かなる伝承の記憶に出会う。猫の魔性の謎と伝承の源流をさぐる猫学の旅。
目次
第1部 猫の王の猫岳(猫の王の御前会議;ヨーロッパの猫の王たち;ブロッケンの猫の舞踏会 ほか)
第2部 招き猫の成立(招き猫の由来;猫石と猫絵の時代;猫の檀家の人々 ほか)
第3部 猫山の世界(猫と狩猟信仰;水車小屋の猫;猫と鍛冶屋の姥 ほか)
感想・レビュー
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よだみな
ほりほりぷ~
ちゃま坊
ponnelle
てまり