出版社内容情報
ミイラ状で発見された被葬者は鎌足だった!
昭和9年大阪阿武山の京都大学地震観測所裏で古墓が発見された。乾漆棺に納まり、金糸を纏ったミイラ状の遺体が出てきたにもかかわらず、不敬罪の名のもとに再埋葬されてしまった。それから半世紀、僅かに残されたX線写真を手がかりに、その被葬者が大化改新の立役者の一人、藤原鎌足であることをつきとめた。日本歴史の表舞台に立っていた人物に迫っていく、手に汗握るドラマを記録!
内容説明
考古学に導入された科学のメスによって、半世紀前に残された映像から、さまざまの新事実が判明した。古墳の被葬者は果たしてほんとうに、藤原鎌足なのだろうか。
目次
蘇った古代の木乃伊―藤原鎌足(牟田口章人)
阿武山古墳X線写真研究会報告
古代史の謎をとく画像からの情報(坂田俊文)
被葬者の遺骨について(池田次郎)
副葬品からの考察(猪熊兼勝)
阿武山古墳の織物(松本包夫)
藤原鎌足の墓所について 直木孝次郎
あとがき―証拠のある鎌足説へ(小野山節)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みゃん
3
怪しいところもあるといわれる日本書紀の記述の正しさを裏付ける発見。中臣鎌足は弓の名手だったんですね2019/03/25
津島澪
2
面白かったけど、昭和初期って、いろいろ大変だったんだな。2018/02/08
さつ
1
阿武山古墳の遺品も、もし考古学教室が関与することになっていたら、当然京都大学に持ち帰っていたことであろう。しかし、6月に入っても依然として棺や遺体は観測所の中に置かれたままであった。普段は考古学と全く無縁だった志田博士がこの阿武山古墳の遺体をどう扱っていたのか、地元の古老は語ってくれる。「当時先生は、この遺体に夢中になっていました。先生は遺体の腰のあたりに手をつっこみ黒い塊を手に持って『これはおいどの肉や』と見せてくれはりました。無茶しはりましたな、いい加減。」2013/05/22
-
- 和書
- 巻き爪は切るな!