出版社内容情報
「東洋のパリ」と称され、激動の時代に開花した国際都市・大連。劇作家・井上ひさし秘蔵の貴重な写真と地図をもとに満州と大連の歴史を解明し、日本人がつくりあげた「満州」と「日本人」像を浮かび上がらせる。巻頭文「大連は夢の都」は井上ひさし執筆。
脚本家・井上ひさしの代表作の一つに「連鎖街のひとびと」がある。この作品作りのために作者は当時の満州・大連の写真や地図を買い求めた。禁じられながら、密かに夢と思い出を隠し持ってきたものを分けて貰ったのだ。 「五族協和」「王道楽土」などのスローガンのみならず、満鉄、開拓、満映、建築など日本人が持ち込んだものは、当時の日本人が追い求めた夢と希望であった。これらの思い出いっぱいの写真を一挙大公開する。もちろん井上ひさしの満州に対する思いこみたっぷりの新原稿もあり、日本近代史の一面も学習でき、現在の大連市街観光の好伴侶ともなる一冊である。
内容説明
「東洋のパリ」と称され、激動の時代に開花した国際都市「大連」…満州を舞台に追い求めた日本人の夢とは何だったのか。秘蔵の写真と地図で見る井上ひさしの昭和史。
目次
1 大連の歴史―ロシアと日本と中国と
2 満州の表玄関・大連―夢の大陸、その第一歩
3 大連市街・大広場―今に残る代表的な建築物
4 大連から満鉄に乗る―満州地方の一大拠点
5 敗戦・引揚前の収容所―難民になった日本人
6 観光都市・大連―21世紀の「北海の真珠」