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出版社内容情報
13年間にわたるシスティーナ礼拝堂の修復工事の末、甦ったミケランジェロの鮮やかな色彩を紹介。
内容説明
大修復後の新規撮影図版約70点。いま、ヴェールをぬぐシスティーナの宇宙図。ミケランジェロがカラーリストであったことを実証した、13年におよぶ大修復はどのように行われたのか。旅行者から研究家まで、ローマ、ヴァチカン、そしてルネサンスをもっと知りたいあなたに贈る、ビジュアル美術ガイド。
目次
見上げれば神の国(ミケランジェロ)
ミケランジェロのかたわらの二千日
美の宝庫ヴァチカン
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
コットン
75
システィーナ礼拝堂の修復記録。ミケランジェロは天井画作成のため「絵の具がしたたり落ちて、顔は床模様のようになってしまった。…私の思考は汚れて曲がって頭から噴き出るようだ。」と言っているが妥協を許さず、使用した顔料は十数種類に過ぎなかったが、修復によって鮮やかで衝撃的なものが見えてくる!2014/02/24
たみ
11
1981年以降、13年間にも及んだシスティーナ礼拝堂壁画修復プロジェクトの記録責任者(日本テレビディレクター)が著者。壁画の全体図や部分的な拡大図の色鮮やかな写真と説明、ミケランジェロの逸話、記録撮影中の交流なども掲載。修復前と修復後で色がまったく違うことに驚いた。カバー裏に天井画がまるまるカラー印刷されているのが嬉しい!2014/05/31
クラムボン
10
中野京子の『名画の謎 旧約・新約聖書篇』でシスティーナ礼拝堂の天井壁画を絶賛、これは観たいと思いました。この本の著者は礼拝堂壁画の修復プロジェクト(1981年から13年間)の記録映像を任された日本テレビのチーフディレクターです。欧米の企業に競り勝ったのです。その後安田火災が番組スポンサーになっています。このことにまず驚いてしまいましたが、肝心の絵画の方は、天井画も祭壇画の最後の審判も、圧倒的な肉体の表現と女性たちの健やかな表情に魅せられました。そして修復後の鮮やかな色彩の復活にも驚きました。2021/05/07
かわうそ
9
出たばかりの頃に購入して、それから何度も見直した一冊。ふと思い出してレビュー。神のごとくと言われたミケランジェロの傑作のひとつ、システィーナ礼拝堂の天井画。イタリアで二度見に行ったが、見るだけでも本当に短時間で首が疲れてしまう。それを何年もかけて描いたなど、想像を絶する。興味深いのは、描き始めと完成間近の部分では完成度が段違いであること。描き始めでさえすごい!と思ったのに、後の方の人物はもうどうやって描いたのかすら思い浮かばない自然な仕上がり。修復後は見事だけど、完成時はもっとすごかったんだろうな〜...
拓也 ◆mOrYeBoQbw
9
美術解説本。【最後の審判】は傑作ですが、私が好きなのは天井画の旧約聖書の物語と、ギリシアのシビュラ(巫女)達です。旧約の物語は簡単な解説も付いていて、その他の作品にも関連作品や解説が多くて参考になります。更にミケランジェロも大きく描いたギリシアのシビュラ達が、ギリシア~ローマ~キリスト教を『預言』というモチーフで繋いでいる事を物語ってますねー2015/07/16