出版社内容情報
毛利元就、武田信玄、織田信長など、戦国時代を生き抜いた武将達は、組織や人を動かすためにいかなる知恵をしぼり思索をめぐらしたか。激動の時代に生き残るリーダーの心得の今日的意味を読み解く。
戦国という激動の時代に生き、自らの手によって人生を切り開こうとした戦国武将たちが遺した名言のなかには、今という時代にあっても、我々の心を動かし、生きる指針を与えてくれるものが少なくありません。本書は、こうした名言を史料のなかから蘇らせ、そこにこめられた今日的な意味合いを読み解こうというものです。 徹底した不敗主義をとり続けた武田信玄、「上に立つ者は独創的であれ」と言って、信玄とは逆に必勝主義をとった織田信長、「勢いに乗っている者には従うべきだ」と、ひたすら待ちの姿勢をとった徳川家康。戦国時代という一種のサバイバルゲームのなかで、武将たちがとったスタンスは、各人各様です。しかし、それらはいずれも生死の瀬戸際で選択されたものであるだけに、生き物としての人間の根元に迫る鋭さをもっているといっても過言ではないでしょう。 また、時として彼らは、たとえば信長のように自分の部下(秀吉)の妻に細やかな気配りを見せたり、秀吉のように自分の妻に深い愛情をそそいだりと、極めて人間らしい一面も垣間見せています。わずか数行の言葉からではありますが、武将たちの死生観・哲学・人間性・人心掌握術等々、さまざまな事柄を読みとることができます
内容説明
“戦国時代の扉を開いた武将”北条早雲から、“遅れてきた戦国武将”伊達政宗まで。残された史料から、武田信玄・上杉謙信・織田信長・豊臣秀吉・徳川家康など名将18人の名言を抜粋。どうしてその名言が発せられたのか、その名言がいかなる効果を上げたかなどをわかりやすく解説する。
目次
北条早雲―人間が良くなるのも悪くなるのも、すべて友人次第
斎藤道三―信長の器量を逸早く見抜く
毛利元就―人心の和を重視して領国経営をおこなう
松永久秀―切腹の直前まで養生を心掛ける武将の美学
北条氏康―小事をおろそかにするものは、大事を成しとげ難い
武田信玄(人心の和が一番の城である;徹底した不敗主義を貫く;部下の過ちは、元をたどれば上司に原因がある)
明智光秀―真の敵のありかをギリギリの状態で全軍に下知する
上杉謙信(敵に塩を送る;人生の来し方をふりかえった辞世の名句)〔ほか〕
-
- 和書
- 真っ赤な林檎 〈上巻〉