出版社内容情報
陰陽道士と妖狐が祓う、後宮あやかし怪異譚
陰陽道士として育てられた女官が後宮に潜む闇を祓う、後宮あやかし怪異譚。
皇帝を守る隠れ里に生まれ育ち、不意の襲撃で両親を殺された娘・胡蝶。
陰陽道士だった父母の仇を討つため、栄華をきわめる顕帝国の都に辻占いとして身を隠した胡蝶だったが、迎えに来たのは後宮からの馬車だった。
「そこの占い師さん。可愛いお顔を少し貸してくださらない?」
そんな言葉とともに姿を現した上級女官・秋月に誘われ、あれよあれよと後宮へ呼び出された胡蝶だったが……
秋月の正体は、後宮に巣くう穢れた怨念を食らおうとする美しき妖狐の青年だった。
かたや、両親の仇を探るために執念を燃やす、陰陽道士の少女。
かたや、大妖怪になるため後宮に住処を得た、妖狐の青年。
利害の一致をみて後宮での生活を送ることになった二人は、さまざまな後宮の闇と出会う。
美しき宝玉に秘められた妃の恨み、はるか昔に失った娘を探す親子の霊、厄を祓うはずの神事に起こる異変、深く愛された妃の髪にまつわる後ろ暗い因縁、皇后による後宮を覆さんとする陰謀――後宮に生じたあやかしと、それらを生み出した人の闇を、ひととあやかしの女官たちが打ち払う!
【目次】



