小学館ライブラリー<br> 青銅の神の足跡

小学館ライブラリー
青銅の神の足跡

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  • サイズ A6判/ページ数 419p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784094600698
  • NDC分類 210.3
  • Cコード C0321

出版社内容情報

古代日本に登場する独眼の金属神とは? 埋もれた銅鐸は何を物語るのか? 柳田国男の「一目小僧」論を批判しつつ、地名や土地の神々の伝承を通じて、闇につつまれた記紀成立以前の古代社会をさぐる。

目次 序説 耳と目の結婚 ■戦後『記紀』批判論の有効性と新たな方法論の確立 ■古代への架橋としての古地名・伝承・氏族・神社の組合せ ■稲作文化偏重が生む日本民俗学の致命的暗部 ■金属神から農耕神へ?二つの文化の逆説構造 ■耳族の出自と鍛治技術とのかかわり ■北方系征服族に先行する稲と金属の民 第一部 青銅の神々 第一章 銅を吹く人 ■発端?風は金を生ずる ■「夜の虹」から展開する銅鐸をめぐるドラマ ■因幡の銅鐸と銅山?伊福部とはどのような氏族が ■『和名抄』が記す六ヵ所の伊福卿と銅鐸出土の関連 ■イフク・イフキ・イオキの地名も銅とかかわる ■銅を鋳造する人びと?歴史を貫く伊福部の職務 ■天日槍の本拠地・但馬の伊福部神社 ■伊福部氏は雷神として祀られる ■蛇神=雷神の暗示?多氏とたずさわる小人集団の典型「赤銅のヤソタケル」 第二章 目ひとつの神の衰落 ■柳田国男『一目小僧その他』の大胆な仮説 ■柳田以後の諸説の検討 ■たたら師の職業病の投景?天目一箇神の奇怪な姿 ■柳田の片目伝説蒐が見落とす金属遺跡との関連 ■天目一箇神が統合する片目と金属のイメージ ■天目一箇神の足跡?伊勢・近江・播磨 ■加古川上流に明白な痕跡を残

内容説明

埋もれた銅鐸は何を物語るのか。闇につつまれた『記紀』成立以前の古代社会像、古代人像を掘り起こす壮大な労作。

目次

第1部 青銅の神々(銅を吹く人;目ひとつの神の衰落;最後のヤマトタケル;天日槍の渡来)
第2部 古代社会の原像をもとめて(垂仁帝の皇子たち;青の一族;海人族の系譜;江南とのつながりと銅鐸)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

satoshi

4
京極堂の講釈を延々と聞いている気分(関君状態)に。弥生時代から古墳時代になり信仰の対象は変わっても信仰の場所は多くの場合変わることなく,名高い神社の近くからは銅鐸・鉄鐸や鏡が出土したりする。神話や伝承,地名や神社名といった情報を様々に組み合わせ,それがうまくいった時にだけ幽かに聞こえてくる古代の声に耳を澄ます,そんな途方もない集中力が必要な作業。2009/07/24

天乃かぐち。

3
鉄工所で飛んでいる火を見ただけでも目を痛くする。失明するリスクは低くなかった、ということでしょう。2024/12/06

月光密造者

2
岐阜の不破神社から始まる金属器に纏わる人々の痕跡を追う刺激的な一冊。一箇神とギリシャのタイタンの類似性を鍛冶師の職種病と結びつけている。無(砂鉄)から有(武器や農具)を作り出す隻眼で片足を引き摺る鍛冶師に共同体は異形を見て畏怖した、とする柳田の論説を検証している。多くの小説・漫画のネタ本と類推。2010/04/29

hal

1
読み応えがあった。古代日本の冶金と絡めて、一つ目片足の神の伝説や古代朝鮮の氏族との繋がり、水銀鉱山と水銀中毒との関連を探る。地名からの類推だけでなく、考古学的な遺物の裏付けも加えながら示される一連の論考は、私のような素人にも納得しやすい。 著者は大日本地名辞書を読み込んだ上で全国でフィールドワークを展開したそうだが、その調査の綿密さが伺える内容だと思う。2020/03/28

Junko Yamamoto

0
視点は面白い。。と思ったが体型的ではなくわかりにくい。2017/03/25

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