小学館ライブラリー<br> 世間胸算用―現代語訳・西鶴

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世間胸算用―現代語訳・西鶴

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  • サイズ A6判/ページ数 224p/高さ 16X12cm
  • 商品コード 9784094600278
  • NDC分類 913.52
  • Cコード C0393

出版社内容情報

「大晦日は一日千金」…すべての借金を清算しなくてはならない大晦日に焦点を当てて、亭主、女房、隠居、借金取り、質屋など、無名の大衆のドラマを綴った西鶴文学の名作。

●目次 作品紹介 世間胸算用 巻一 巻二 巻三 巻四 巻五 鑑賞のしおり 登場人物の無名性 現代作家と西鶴のケース ■西鶴時代の貨幣価値と現代の比較

内容説明

「大晦日は一日千金」…。大晦日は江戸時代の庶民にとっては、悲喜こもごものドラマが展開される一日であった。人間味あふれる名著を、西鶴没後3百年、西鶴研究の第一人者が平易な現代語訳でおとどけします。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

66
小学生の時にジュニア版で読んだ『世間胸算用』は全く、意味が分からなかった。しかし、稼げるようになり、家族間でのお金の貸し借りや出ない親の代りに払ったりとやりくりに云々、唸るようになった今では面白く、感じる!当時はツケ払いが多かったので借金の取り立てやその躱し方も悲喜交々。「鼠の文使い」のご隠居さん、それは流石に欲深すぎまっせ。「もっとも倹約の意見」は身を弁えた遊び方と女の付き合い方を指南しているのが痛快。しかし、夫婦の純愛ものへと転じる「小判は寝姿の夢」がほっこりしました。鑑賞のしおりも縦横無尽で面白い。2018/07/21

果てなき冒険たまこ

2
ご存じ西鶴なんだけど、大晦日の話を新年一発目にしかも現代語訳で読むという大丈夫か自分、な2025年一冊目。以前原文で読もうと思ったけど乗り切れなくて挫折したんで開き直って現代語訳で。年末に押し寄せる借金取りと払う金なんざねーわな庶民との壮絶ながら笑える攻防が楽しい。ただ基本的に関西圏での話が多いようでこれが江戸だともっと暢気なんだろうなとは思ったな。この時代には観光客としてなら行ってみたいけど住むのはどうだか。。(;'∀')2025/01/08

Toshi

2
江戸時代の大晦日の資金決済。1年間の掛け買い分の支払いを年末にしてたなんてびっくり。2020/04/30

diet8

1
面白かった。すぐに読めた。落語の世界のような可笑しさ。登場人物のほとんどに固有名詞がない。明治に入るまでは庶民や女性に名前は必要なく、欲してもいなかった。明治に入ってから政府の都合で氏名はつけられた。それより百五十年以上前の話。匿名性と感情描写の欠如が、落語的味をだしている。黒染めの麻の衣を売ったために貰いが少なくなった托鉢女坊主。蛸の足を切って売り評判を落とした話。書道手習いでセコく稼ぐ子より書道に専念するこの方が将来稼ぐ話。17世紀頃から、手写しでなく、木版出版を前提に書くようになったそうな。2016/07/17

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