ガガガ文庫 炒飯大脱獄

えるぼー【著】

小学館（2025/08発売）

• サイズ 文庫判／ページ数 392p／高さ 15cm
• 商品コード 9784094532500
• NDC分類 913.6
• Cコード C0193

出版社内容情報

わたしの脱獄、舐めんなよっ！

「わたしの脱獄、舐めんなよっ！」

サイレンが鳴り、監視塔のサーチライトが少女――柳葉蒼音を追う。
ここは上海――とある炒飯の監獄。
衣食住のグレードが炒飯で決定される狂った世界。
解放条件は、一年で千皿の炒飯を積み上げること。

「やってられるか脱獄だっ！！！」

世俗を断つ断獄壁、そびえ立つ豪鋼門、精神をえぐり削る懲罰房。
数々の障壁に立ち向かうのは、純白のコックコートをまとった四人の少女。

【反逆者】蒼音
【熱烈車輪舌】シャルン
【メモ魔のカンフー使い】メイリー
【疾風逃走】ウサギ

最後に降り注ぐのは、千皿の炒飯流星群。
――その果てに、少女たちはどこへ辿り着くのか。
前代未聞の炒飯プリズン・ブレイク、ここに開演。

応募総数1142作品。
斬新かつ奇想天外なストーリーで第19回小学館ライトノベル大賞の頂点に輝いた快作。驚異の新人・えるぼーが贈る人類未体験の炒飯大活劇。


【目次】

内容説明

サイレンが鳴り、監視塔のサーチライトが脱獄者を追う―。ここは上海の沖合にある孤島に設立された【上海炒飯大学】。通称“炒飯の監獄”。解放条件は、一年で千皿を積み上げること。「やってられるか脱獄だ！」日本からの拉致入学者・柳葉蒼音の前に立ちはだかるのは、世俗を断つ【断獄壁】、鎮座する巨塊【豪鋼門】、登るほどに険しさを増す【三飯塔】。蒼音は、メモ魔のカンフー使い、最速の臆病者、気分屋のしゃべり魔、三人の少女と共に立ち向かう！「わたしの脱獄、舐めんなよっ！！」。前代未聞の炒飯プリズン・ブレイクここに開幕！第１９回小学館ライトノベル大賞ガガガ賞受賞。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[よっち]

父親に連れ出されて、だまし討ちのような形で「上海炒飯大学」に放り込まれた高校生・柳葉蒼音。その理不尽に立ち向かう前代未聞の炒飯プリズン・ブレイク。衣食住のグレードが炒飯で決定される狂った世界からの解放条件は、一年で千皿の炒飯を積み上げること。熱いシャルン、メモ魔のメイリー、気弱なウサギと班を組むものの、あまりにも不味い炒飯しか作れず最下層からスタートになった蒼音。しかし脱獄は上手く行かず、心を入れ替えて仲間から教えてもらい上を目指す中で育まれる絆があって、ライバルたちに挑む熱い展開はなかなか良かったです。

2025/08/21

[Dash-Checker]

読んだあとで炒飯が食べたくなった時点でもう勝利。いい意味での熱血小説なので令和でウケて欲しい。入門で悪戦苦闘→修行→最終決戦だが、尺の都合か修行編が順風すぎた感もあり。主人公が炒飯大学に送り込まれた理由が弱いが、ケチをつけるのはそのくらい。たいへんに面白く、続編を期待する。

2025/08/27

[真白優樹]

一年で炒飯を千皿作らねば卒業できぬ大学へ強引に入学させられた少女が、仲間達と共に脱獄を目指す物語。―――目的が変わる時、問題児だからこその才能が目を覚ます。　途中まではドタバタ、一点からは料理青春ものな物語であり、仲間達と共に騒ぎながらも才を見せていく、その頑張りが魅力的な物語であり、正に唯一無二である。一年の先、その先に待つのはどんな未来か。思い描いた未来からは外れてしまった少女は、その身に着けた腕前をどう使うのか。出来ればもう少しだけその先も見てみたい次第である。 期待を込め次巻も楽しみである。

2025/08/20

[MoriTomo]

父親に騙される形で中国炒飯大学に放り込まれた主人公が、地獄の修行を経て仲間やライバルと切磋琢磨しながら炒飯に挑んでいく展開がアツく、最初は食べるに値しないほど腕が未熟だった主人公が料理と真剣に向き合い成長していく姿が特に良かったです。 理想の炒飯を追い求める臨場感は読むほどに食欲をそそり、実際に食べたくなるほど魅力的でした。料理バトルを題材にしたラノベは初読みでしたが、主人公の成長に加えて炒飯そのものを主人公並みに掘り下げた描写から作品の面白さが存分に伝わる一冊でした。

2025/08/31

[微塵子大魔王]

熱い！とにかく熱い。あらすじからふざけたような内容ですが、すごく面白かったです。脱獄を図ろうとしていた蒼音でしたが、みんなを見返すべく三飯塔征服を目標に掲げて、炒飯千食回峰行に挑む。笑えて熱くなれて、それを炒飯という題材に上手く落とし込んでいる。途中から食い入るように読んでいました。素晴らしかったです。

2025/08/27