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出版社内容情報
未来視の先に綴られた、美しき地獄ーー。
「かみさま」を失った藤咲からの逃亡生活を続ける、藤花と朔。
自らを「不良品」と称す少女を守りながら、朔は今後の行く末に頭を悩ます。
そんな二人のもとに、未来視の異能をもつ「永瀬」の遣いーー未知留が訪れる。
永瀬の擁する「ほんもの」が視た藤花と朔にまつわる幾つかの光景。
雪の降る永瀬の邸にて繰り広げられる、未来視を巡った狂気の発露。
それは『少女たるもの』になれなかった誰かの、在りし日の恋の残滓。
これは、過去に自分を求める少女と現在に自分を認める女の、
「想い」が生んだ美しき地獄の物語。
内容説明
「かみさま」を失った藤咲からの逃亡生活を続ける、藤花と朔。自らを「不良品」と称す少女を守りながら、朔は今後の行く末に頭を悩ます。そんな二人のもとに、未来視の異能をもつ「永瀬」の遣い―未知留が訪れる。永瀬の擁する「ほんもの」が視た藤花と朔にまつわる幾つかの光景。雪の降る永瀬の邸にて繰り広げられる、未来視を巡った狂気の発露。それは『少女たるもの』になれなかった誰かの、在りし日の恋の残滓。これは、過去に自分を求める少女と現在に自分を認める女の、「想い」が生んだ美しき地獄の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
33
「かみさま」を失った藤咲からの逃亡生活を続ける、藤花と朔。そんな二人のもとに、未来視の異能をもつ「永瀬」の遣い・未知留が訪れる第二弾。自らを「不良品」と称す藤花を守りながら、今後の行く末に頭を悩ます朔。永瀬の擁する「ほんもの」が視た藤花と朔にまつわる幾つかの光景。雪の降る永瀬の邸にて繰り広げられる未来視を巡った狂気の発露があって、明らかになってゆく『少女たるもの』になりたかった想い、もうひとつのささやかな恋の残滓は切なくて、それでも揺るぎない想いの先にあったその決着からどうなるのか、続巻に期待しています。2022/06/17
真白優樹
12
藤咲の家から逃げ出した朔と藤花があてもなく逃げる中、藤咲の家に並ぶ名家、永瀬の一員である未知留が接触してくる今巻。―――愛を切り捨てでも進んでいく、すぐ側の救いと共に。金魚と言う存在に込められた狂気の発露の事件、そして永瀬の家で巻き起こる連続殺人事件。狂気が巡り陰惨なまでの美しさが光る中、彼女の存在を切り捨てでも朔と藤花が進んでいく、切なく心かきむしられる巻である。地獄に果無し、それでも進む先に待つのは衝撃的な言葉。果たして彼等はどうなってしまったのか。地獄は何処まで続くのか。 次巻も勿論楽しみである。2022/06/20
みどり
10
命からがら藤咲から逃げても、結局異能の集団に追われる二人というお話。 今回は「永瀬」という、「占」=「目」を持った一族とのかかわり。でも、ラストが不穏。 実際はどうなのか、当然続くのだから、まだまだ先は長い気がしますが。 2022/06/18
かっぱ
9
逃避行に繰り出した二人のその後を描いたシリーズ2弾。著者の持ち味がふんだんに盛り込まれていて素敵な読み味だった。朔と藤花のイチャイチャも良い。張り詰めた空気感の中で息する平穏がこの独特の空気感を生んでいると思う。B.A.Dを連想させるキャラクターや叙述トリックなどニヤリと出来る部分もあり、本筋の物語展開もラストの不穏な引きを前にすると先がとにかく気になる。未来を見通す目を持つ未知留もこの結末を知っていたと考えるのなら、切なくもありながらぐっとくる余韻だ2022/07/08
ツバサ
8
1巻の軽さとシリアスが絶妙な加減が好きだっただけに今回はちょっと受け入れ難い。ちぐはぐした感じがしました。あくまで個人的には… 2022/06/17