内容説明
コリーの異母姉エリサンドラと王子ブライアンの結婚式が近づく中、大好きな叔父のジャンクソンが妖精「アリオラ」の女王を連れてオーバーン城に帰ってくる。それも彼の結婚相手として!妖精と人間の結婚という衝撃の事態に人々が動揺している時、城では思わぬ悲劇が起きた。親しい人々がそれぞれの運命をたどる中、17歳となったコリーもまた一つの決意を胸に秘め、自分の人生を探し始める。
著者等紹介
シン,シャロン[シン,シャロン][Shinn,Sharon]
1957年、アメリカのカンザス州生まれ。雑誌編集者としてつとめるかたわら、ファンタジーやSF小説を書きはじめる。デビュー作『魔法使いとリリス』(早川書房刊)が優れたファンタジー作品に贈られるウィリアム・L・クロフォード賞を受賞した
東川えり[ヒガシカワエリ]
翻訳家。お茶の水女子大学卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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むつぞー
4
宮廷陰謀というのとはちょっと違うんだけど、幸せな生活の陰の部分があぶりだされていく感じはとっても好きです。ロマンス小説というシチューだと思ったら、食べたら実は肉じゃがだった的な気もしますが、なかなか面白い作品でした。後半の展開は特に面白かったですね。2009/03/30
はらへりこ
2
面白かったー!芯の通った正統派小説でした。王道をきっちり踏んで、こうなって欲しいと思うことがちゃんと展開されていく感じ。後半の、一つ一つ解き放たれていく部分がメインだとは思うけれど、この話で一番のキモはコリーを始めとした登場人物達がギリギリまで追い詰められている下巻前半の描写のように思う。足元が崩されていくような不確かさと強まる不幸の予感の描き方にぞくぞくした。同作者の他の作品も読んでみようっと。2009/04/27
すけきよ
2
イラストさえ気にしなければ(笑)、予想外に面白い。後半はフーダニットな展開にもなるし。『魔法使いとリリス』もそうだったけど、シャロン・シンの作品はオーソドックスなファンタジー。と言っても、源ファンタジー的な妖精譚のドライさがあって、そこが魅力的。この作品では、コリーの周りはいい人しかいないのが物足りないけど、客観的に物事が捉えられるようになるにつれ、シビアな世界が見えてくる。オーソドックスな世界観なんだけど、パワーの流れが一方向だけではないんだよね。個人的には、アリオラのことをもっとやってほしかったけど。2008/01/06
ときわ
0
私は元気で頑張る女の子が活躍する話が好きなのだが、実はもっと好きなタイプがある。それがコリーのお姉さんのエリサンドラみたいな人。ここでは主人公ではないので彼女の視点が一切ない。それがかえって想像の余地を残していて良いと思った。2016/11/27
terutyann
0
上巻から読み進めるのに苦労しましたが、下巻途中からは一気に♪王子おもったよりいけてなかったですねえ(苦笑)。2011/07/06