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出版社内容情報
どうすれば「普通」に振る舞えるのか--。
桜の花びらの舞い散る中、カドケス高等学校飛空科の入学式をむかえたカルエル。その瞳はクレアを捜すが――。皇子と呼ばれた少年と魔女と呼ばれた少女。回り出す運命の歯車。学生寮での生活もスタート! 待望の続刊。
犬村 小六[イヌムラ コロク]
著・文・その他
森沢 晴行[モリサワ ハルユキ]
イラスト
内容説明
―なんて自由なんだろう。クレアの胸は喜びに満ちあふれていた。青空の下、ひとりで自転車をこぎ、カドケス高等学校飛空科の入学式へ向かう。たったそれだけのことがたまらなくうれしい。そして今日は「彼」に逢える…。空の果てを目指し旅立った空飛ぶ島イスラで、カルエルたちの新生活がはじまった。各国から選抜された個性的なクラスメイトたちと、彼らとの和気藹々な寮生活。そして飛空訓練。意を決し、クレアにペアを申し出たカルエルだったが―。希望と不安の狭間でゆれるふたつの鼓動。回り出す運命の歯車。待望の続刊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まりも
74
カルエルとクレアの恋と空の物語第二弾。クレアの過去が明かされたり、初の訓練飛行があったりしましたが今回は普通に学園青春物語でしたね。カルエルと出会ったことをきっかけにクレアが周囲と馴染むようになるシーンは心癒されました。学生が主役なので追憶と比べると物足りなさがありますが、前作との繋がりも見えてきたし今後に期待ですね。とりあえず自分もアリー麺食べたいです。アリエルには幸せになって欲しいけど、報われないポジションっぽいのが何とも…。何にせよ次巻も楽しみ。2015/04/30
とら
70
巻頭の言葉”でもせめていまは、たわいない希望を語ってみたい”―の「いまは」というところに注目したい。おそらくそういうことなんだろう。だから今巻は羽休め…学園での生活。この巻で起こったことは特に無い。登場人物の過去とかを更に深く掘り下げたりイスラに住んでいる人たちの紹介をしたり、それだけである。でもそれだけとは言うけど、この作品は例えばイスラ。それから下の世界―の本当に細かい背景描写が凄いのだ。それらも情景をしっかり浮かべながら読んだので、世界観は頭の中で完璧に再現されている。自分もイスラ好きかもしれない。2013/12/18
あっか
61
再読。イスラでの生活が始まり、同級生と知り合い、1人1人のキャラや和やかな学生生活が描かれる巻。何て穏やかで幸せな時間なんだーーー(>_<)嵐の前の静けさというか、序章というか…本当、主役のカル、アリー含めみんなとっても良い子たちで良いキャラ。泣 クレアは、可愛いけど現実にあんなにオドオドされたら女子受けどうなんだろう…男子の理想の女子ってああいう感じなんですかね?笑 最後は色々不穏な空気を漂わせつつ…次巻へ!2019/05/06
よっち
61
「神様がそんな風に人の運命を残酷に弄んだりなさるはずがない」小さい頃から風を操る能力を恐れられ、母親に見捨てられ、革命の旗頭として担ぎあげられたクレア。同級生と会話をするようなことすらなかった彼女が、制服を着て学校に通い、カルエルと出会ったことをきっかけに友達もできて、普通であることが本当に幸せなんでしょうね。それが自分にとってかけがえのないものと感じながら、カルエルの正体に不安を覚えてしまう辛い展開。なのにカルエルがお子様で泣けてきますが、早くも報われない感が漂うアリエルもなかなかしんどいだろうなあ。。2014/12/02
(●▲●)とらうまん(*^◯^*)
49
【★★★★☆】一番のインパクトがアリーメンだったんですがそれは(笑) 終始暗かった1巻に対し、今回思った以上にガッツリ学園編でびっくり。物語はまだまだ導入部といったところですが、最後の“あの国”がこれからどう絡んでくるのか気になるところです。 クレアの生い立ちと、いずれ否応なく直面するであろう残酷すぎる運命を考えると、どう転んでも悲劇の予感しかしないのが切ないです。2014/09/27