パレット文庫<br> 夢色十夜(とおや) 〈2の巻〉

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パレット文庫
夢色十夜(とおや) 〈2の巻〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 169p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784094212327
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

昭和初期を舞台に、才気あふれる幻想ロマン。

帝国大学の学生時代、公爵家の子息である鷹司は、親友倉橋を誘い真夏の東北地方旅行へ。だがそこで出会った“鵺”の鳴き声が二人を闇の恐怖へと導いて…。「鵺」「人魚秘話」「雛御前」の三編収録。恐怖と感動の一冊。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

木佐

4
大正浪漫物語。2巻目。『鵺』『人魚秘話』『雛御前』の短編3話収録。『鵺』で描かれた憎悪はおどろおどろしい雰囲気を持ちながらもある種の純真さを感じてしまうもので、なんとも切なくなる作品でした。『人魚秘話』は清楚で淋しい雰囲気と粘り付くようなじっとりとした雰囲気が美しく混ざり合った恋物語でした。『雛御膳』は華やかで可愛らしいお人形と、素敵な恋物語を合わせた幻想的な物語でしたが、大正という時代と身分と運命を織り込まれていて、もどかしい思いになりました。あと1冊、大切に読みたいと思います。2012/01/08

3
第二巻。「鵺」「人魚秘話」「雛御前」の三話を収録。いづれも「ゆかしき恋」という古い言葉が似合う。様を変えるほど憎んだ相手への届かぬ思い。異種の超えられぬ壁越に触れられぬ恋。やがて消えゆく雅な世界を具現化した公爵家令嬢玲子の「姫御前」。3人の許婚が夭折し、美女であるが故の不幸な風評に苦しむ彼女を、愛する人々が囲んだ雛の席の夜、昔話(鼠の餠つき)のような長閑な暖かい夢の中で明るい行く末を、彼女に憧れる青年が垣間見るという美しい一編。寓話なのに性愛の生々しさを孕んだ「人魚」の後にこのお話を配した妙に脱帽。2010/07/17

りょう

2
再読。鵺の話は、怖くてとくに印象に残っていた。鷹司を自然に守っちゃう倉橋が格好いい。次は倉さんのライバルは人魚だったという話…。囚われの人魚が哀れでいて、美しい。最後のお雛様の話は、このシリーズの中でもとくに好きな話。少し怖かったり、悲しかったりする話が多い中、これは読後感が暖かいし、やっぱり立派な雛飾りには憧れもあるようで。この話を読むと、うちのお雛様はとっても美人です!と思わず自慢したくなる(笑)2013/11/17

まかろん@大人腐乙女

2
同シリーズ2巻目。いきなりの1話目『鵺』がめちゃくちゃ怖い。学生時代の鷹司と倉橋が、古い伝説の真相を確かめる為ある村を訪れ、余所者を嫌う村人達から鵺の生け贄として軟禁されてしまう。化け物か死霊か、イラストの怖さにもページをめくってびっくりでした。1巻目よりうんと不思議感の増した短編集。倉橋は鷹司の姉玲子に恋心にも似た憧れを抱いているとは言え、鷹司を大切に想う倉橋の動向に複雑な感じです。いっそ思い切ってBLにして欲しい…!2012/02/04

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