出版社内容情報
零細ネジ工場を舞台にした青春ワーク小説
青春労働小説の決定版!主人公の秋邦は元バンドマン。夢破れて零細ネジ工場『銀熊工業』の4代目を継いだが、景気の悪化と共に倒産の危機に直面。シングルマザーでクラブ好きの妹はるか、極度の人間嫌いで二卵性双生児の野原兄妹、スケベだが気のいい運転手の鷲尾のおじさん、ダメだけど愛すべき従業員を守るため金策に走り回る秋邦。「今頃、当時のバンドの仲間たちはどうしているのだろう?それぞれに音楽とは別の何かに打ち込んでいるのかもしれない。俺にとってのその何かは、ボルトの検品作業だ。両親が死んで仕方なく家業を継いだ訳じゃない。あの単調な仕事が自分にふさわしそうだと思ったからだ」。--キコキコキコキコ・・・。このネジの音が工場から消えてしまう。従業員のパスポートを闇ルートで売ると金になると聞いて、気持ちは揺れる。幼なじみで実業家のポールに助けてもらおうとするが、昔から秋邦に好意を寄せていたポールは妖しい取引を持ちかけてきた。「キコキコ、ああ、まったく本当に、キコキコ、闇雲に手を動かしてもどうにもならない。キコキコ、けれど考えてばかりでもどうにもならない」。手形の期限は週明け。銀熊工業の行方は・・・。
内容説明
主人公の秋邦は元バンドマン。零細ネジ工場『銀熊工業』の四代目を継いだが、景気の悪化で倒産の危機に。シングルマザーの妹はるか、極度の人間嫌いで二卵性双生児の野原兄妹、スケベだが気のいい運転手、ダメだけど愛すべき従業員たちを守るため金策に走り回る。手形の期限は週明け。銀熊工業の行方は…。ロックでポップな労働小説の決定版!働くことの意義と何か、素晴らしさとは何かをあらためて考えさせる一冊。
著者等紹介
鈴木清剛[スズキセイゴウ]
1970年神奈川県生まれ。文化服装学院卒業。コムデギャルソン勤務を経て、97年「ラジオデイズ」で文藝賞を受賞し、デビュー。98年「ロックンロールミシン」で三島由紀夫賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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