小学館文庫
ワークソング

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  • サイズ 文庫判/ページ数 269p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784094086461
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

零細ネジ工場を舞台にした青春ワーク小説

青春労働小説の決定版!主人公の秋邦は元バンドマン。夢破れて零細ネジ工場『銀熊工業』の4代目を継いだが、景気の悪化と共に倒産の危機に直面。シングルマザーでクラブ好きの妹はるか、極度の人間嫌いで二卵性双生児の野原兄妹、スケベだが気のいい運転手の鷲尾のおじさん、ダメだけど愛すべき従業員を守るため金策に走り回る秋邦。「今頃、当時のバンドの仲間たちはどうしているのだろう?それぞれに音楽とは別の何かに打ち込んでいるのかもしれない。俺にとってのその何かは、ボルトの検品作業だ。両親が死んで仕方なく家業を継いだ訳じゃない。あの単調な仕事が自分にふさわしそうだと思ったからだ」。--キコキコキコキコ・・・。このネジの音が工場から消えてしまう。従業員のパスポートを闇ルートで売ると金になると聞いて、気持ちは揺れる。幼なじみで実業家のポールに助けてもらおうとするが、昔から秋邦に好意を寄せていたポールは妖しい取引を持ちかけてきた。「キコキコ、ああ、まったく本当に、キコキコ、闇雲に手を動かしてもどうにもならない。キコキコ、けれど考えてばかりでもどうにもならない」。手形の期限は週明け。銀熊工業の行方は・・・。

内容説明

主人公の秋邦は元バンドマン。零細ネジ工場『銀熊工業』の四代目を継いだが、景気の悪化で倒産の危機に。シングルマザーの妹はるか、極度の人間嫌いで二卵性双生児の野原兄妹、スケベだが気のいい運転手、ダメだけど愛すべき従業員たちを守るため金策に走り回る。手形の期限は週明け。銀熊工業の行方は…。ロックでポップな労働小説の決定版!働くことの意義と何か、素晴らしさとは何かをあらためて考えさせる一冊。

著者等紹介

鈴木清剛[スズキセイゴウ]
1970年神奈川県生まれ。文化服装学院卒業。コムデギャルソン勤務を経て、97年「ラジオデイズ」で文藝賞を受賞し、デビュー。98年「ロックンロールミシン」で三島由紀夫賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

リトルリバー@中四国読メの会参加中

3
鈴木清剛のお仕事小説、その題名の通りに。この作者のお仕事小説といえば他にも「ロックンロールミシン」がある。個人的にはミシンの方が好みだけど、思えば対照的な二作でもある。本作の主人公は借金で倒産寸前の町工場の若き社長。仕事内容もねじの検品と地味で、地に足がついているというかシビアな設定。ただ物語の展開は舞台のようにメリハリがあって現実味は薄い。鈴木清剛のだらだらとした切ない雰囲気が好きな自分としては少し期待はずれ。それでもあっさりと読めて、読み終わるとちょっと知識が増えた感じがして、それなりに満足。2014/02/21

Lulo

0
キコキコキコキコっていう音に挟まれてその人の感情が描写されてるのが、個人的にはビジュアル的に好きだな(*^^*) 読みやすかった。 仕事したい〜!表紙違う!2015/04/26

ノチヲ

0
誰に共感したかで、働き方がわかりそうな感じ。なんか自分のやりたいことを欲張ってやりましょうよ、周りは気にせずにという感じの人はあまり好きではないので、銀熊で働いてなくてよかった。2012/08/09

うりゃりん

0
銀熊工業3代目。ひたすらねじの検品を続けるだけの毎日。両親の死を受けて、当たり前のように継いだ会社だけれど、経営は厳しい。私の親が自営業で工場を経営しているだけに、ちょっと身近で、でもあり得なさそうな話。 自己中心的で、経営にはまるで興味がなかったはるかのどんでん返しにはびっくりした。著者とは同年代なのだけれど、氏の経歴を見てもこういうシチュエーションは感じられない。どこから出てきたものなのだろう?2012/04/14

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