出版社内容情報
歴史に埋もれた江戸時代の町民自治の顛末
新潟は、北前船をはじめとする大型船の寄港地として繁栄したが、不況と天候不順が続き、不景気のどん底にあえいでいた。しかし、長岡藩は主要な財源である新潟の町からの加重な御用金の取り立てを要求。それに一部の特権商人は、その御用金の上前をはねていた。
憤る人々を、なんとか収めようとした呉服商涌井藤四郎らの努力も実らず、明和5年(1768年)、町民は決起し新潟は町民の手で治められることになった。その先頭に立った藤四郎には、亡き師竹内式部に国学を学んでおり、大いなる志があった。町役人を町民の公選にすることなどを盛り込んだ嘆願書を長岡藩に提出したのだったが……。
わずか2ヶ月とはいえ、パリ・コミューンの百年前に行われた新潟の町民自治。この作品は、その“新潟湊騒動”の顛末を、藤四郎と彼を慕う芸妓お雪との恋模様を絡ませながら描いていく。
内容説明
新潟は、北前船の寄港地として繁栄したが、不況と天候不順でそのおもかげは見る影もなかった。しかし、長岡藩は主要な財源である新潟への加重な御用金の取り立てを要求。一部の特権商人は、しかも御用金の上前をはねていた。憤る人々を収めようとした、呉服商涌井藤四郎らの努力も実らず、明和五年(一七六八年)町民は決起し、新潟は町民の手で治められることになった。わずか二ヶ月とはいえ、パリ・コミューンに先立つ百年前に行われた新潟の町民自治。この作品は、その“新潟湊騒動”の顛末を、藤四郎と彼を慕う芸妓お雪との恋模様を絡ませながら描いていく。
著者等紹介
火坂雅志[ヒサカマサシ]
1956年新潟生まれ。早稲田大学卒業後、編集者を経て作家デビュー。『天地人』が2009年NHK大河ドラマ原作となり、中山義秀文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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