小学館文庫
希望ヶ丘の人びと〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 367p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784094086126
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

泣いて笑って心温まるニュータウン小説

《わが家は、とてもたいせつな家族を、ずっと一緒にいたかったのに、失ってしまったのだ。会いたくても会えない。それはもう自分の力ではどうにもならない「不可能」なことで、その悲しみの傷を心に負ったまま、私たちは生きているのだ》
四十歳になった私〈田島〉は、今春から中学三年生になる美嘉と小学五年生の亮太とともに、ニュータウン「希望ヶ丘」へとやってきた。ここは、二年前にガンで亡くなった妻・圭子の“ふるさと"であり、今度の引っ越しは、塾の教室長に転職した私自身の再出発でもあった――。
しかし、父子三人の新生活は、出だしから難問続出。亮太は母の面影ばかりを追い求め、美嘉は新しい学校になじめず、塾には生徒が集まらない。そんな中、妻の中学時代の親友が、衝撃の一言を漏らす――「圭子の好きだったひとって……」。
泣いて笑って心あたたまる、感涙必至のニュータウン小説。

内容説明

ニュータウン「希望ヶ丘」―今年、四十歳になった私“田島”は、春から中学三年生になる美嘉と小学五年生の亮太とともに、この街へとやってきた。ここは、二年前にガンで亡くなった妻・圭子のふるさとであり、今度の引っ越しは、塾の教室長に転職した私自身の再出発でもあった。しかし父子三人の新生活は、出だしから難問続出。亮太は母の面影ばかり追い求め、美嘉は新しい学校になじめず、塾には生徒が集まらない。そんな中、妻の中学時代の親友が衝撃の一言を漏らす「圭子の好きだったひとって…」泣いて笑って心あたたまる感涙必至のニュータウン小説。

著者等紹介

重松清[シゲマツキヨシ]
1963年岡山県生まれ。早稲田大学卒業。91年、『ビフォア・ラン』でデビュー。99年に『ナイフ』で坪田譲治文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞、2001年『ビタミンF』で直木賞、2010年『十字架』で吉川英治文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

黒頭巾ちゃん

45
無くなった妻が育った街へ引っ越す話です。重松節がさく裂です!!現代社会に突き付ける名言もありま。「ダメになっていく子に冷たい街」→“街”を日本に変えると...。「人が生きるということは、“期待を裏切りつづけること”なのかも知れない。本音では応えたいが、そうできないことの方が多い」など。今はいない頑固で情のある爺さんが嬉しくも感じます(*^_^*)2013/12/31

Yuna Ioki☆

44
重松清作品初読です。ありがちな人間模様を描いてはいるがとても読みやすく情景も頭にすんなりと入ってくる。見た目で判断できないマリアの存在がとても気になります。ショボと祖父母、田島と美嘉との関係もどうなっていくのか、ミステリーのようなワクワク感はにいものの静にみまもっていきたい。そう思わせる作品。田島の「会えるのに会わない家族」の言葉が胸に残りましたが現実に和解は難しい。2013/12/01

hrmt

39
久々の重松作品は、面白いのに加え心に暖かい風をそよがせる。亡き妻の故郷へ引っ越した父子。母を追い続ける弟、新しい学校に馴染めない姉、仕事が上手くいかない父。難問が続出する中、妻の青春時代の思い出とともに、一癖ある街の住人たちと知り合っていく。田島の行動は確かにショボのいうように「小さな親切、大きなお世話、しかも役立たず」かもしれないけれど、そんな関わりが人には時に必要なことを思い出す。子にかける親の「期待」が裏切られた後に迎えてやれるものを、昔迎えてもらった私は、わが子に用意してあげられたでしょうか?2018/03/14

sat

38
亡くなった妻のふるさと”希望ヶ丘”で、二人の子供と再出発する。悲しみの傷を心に負った人々に、心を揺さぶられる。下巻へ。2016/11/03

Walhalla

34
亡くした妻の故郷で新たな生活をスタートした父子の物語です。ところどころ、ユーモアな表現もあって面白く読めましたが、それ以上に、感涙の場面が多かったです。まだ上巻が終わったばかりですが、とても良い作品であることは疑いようがありません。頬を伝う涙が乾くのも待たずに、下巻に進みます。2017/10/25

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